福野さんが・・・暴走!?
発売されたばかりの福野さんの年次レビュー集・2018年版「福野礼一郎のクルマ論評3」の巻末に、今現在のいいクルマ・悪いクルマってのがずらりと書かれている。ここ数年これを見るのが楽しみなんだけども、今年はちょっとショッキングな内容だった。ダメなクルマは「BMW全般」「ボルボ全部」・・・え?ブランド丸ごと完全否定ですか?何がそんなに気にくわなかったのだろうか!?MAZDA・PORSCHE・アルファロメオ・ジャガー・日産・ホンダ・メルセデス・アウディ・シトロエン・プジョー・ルノーがことごとく潰れたら、トヨタやスバルよりも優先してBMWかボルボを買おうと思ってたのに・・・これはちょっとがっかりですねー。
多少は私情が!?
去年まではBMW専門誌で連載を持っていた福野さんですが、突然の廃刊に激オコなのかー!? 連載を失った途端に評価が厳しくなるのは、ちょっとかっこ悪いかなーと思います。ボルボにしても昨年くらいから日本のカーメディアで有象無象のライターが、意味不明に絶賛モードだったので、ちょっと心情的に嫌だったんでしょうか!?
やっぱBMWはダメだったんかなー
いや福野さんはそんなライターではない(はず)。どちらも新型プラットフォームに置き換えが進んでいるブランドゆえに欠点が露呈しているのかもしれません。・・・がBMWの旧型プラットフォーム車(3er/4erなど)に対しても、マイチェンモデルが全く先代のレベルすら超えない!!とチョーキビシー一言。しかしこれは、クソブログで一生懸命に訴えてたBMW・L7シャシー車への不満を、日本で一番有名なライター先生がその著書で肯定してくれたってことか!?
日本にはそこそこいいクルマ(中型車)を中心に商売するブランドがおよそ13くらいあります。今回は米英の海外メディアが、点数化して外部に公表しているモデル別の評価をまとめた結果、現在日本で中型車を売っている13ブランドの中でどこが一番優秀(どこが一番クソ)なのかを示してみたいと思います。ちなみに13ブランドは、日本、米国、英国でCDEセグメントの乗用車及びSUVをどちらも販売しているブランドだけを選びました。該当するエントリーは以下の13ブランドです(アルファベット順)。アルファロメオ、アウディ、BMW、ホンダ、ジャガー、レクサス、マツダ、メルセデス、日産、スバル、トヨタ、VW、ボルボ。
結果は妥当だと思いますがあまり気にしないでね!!
評価方法は、米国カーアンドドライバーと英国トップギアが10点満点で採点しているものをそれぞれのブランドから2台抽出しています。カーアンドドライバーに関しては、乗用車とSUVがそれぞれ1台ずつ選出されていますが、トップギアは登場モデルが限られるので、点数が優れていて日本価格が1000万円を超えない範囲でスポーツカーも含めた2台を選出しています。早速集計結果をご覧ください。あくまで外部の評価を集計したものに過ぎません!!参考程度にお考えください!!
第13位(マイナス10ポイント)・・・アルファロメオ
屈辱の単独最下位はアルファロメオ。アメリカではジュリア9点、ステルヴィオ8点の合計マイナス3点で全体の5位タイなのですが、トップギアが評価するのがジュリエッタ6点と4C7点の2台だけ。さすがにこのメンバーで旧型三菱シャシーに、1.4Lマルチエアー(三菱ライセンスユニット)を使うモデルでは苦しい。4Cの評価も散々なのがちょっと悲しいですねー。トップギアにジュリアやステルヴィオの評価が出たらもうすこしは順位が上がると思われます。
詳細
アルファロメオ (米国ー3)ジュリア9点・ステルヴィオ8点 (英国ー7)ジュリエッタ6点・4C7点
第9〜12位(マイナス9ポイント)・・・メルセデス、日産、スバル、ボルボ
優勝候補のメルセデスがまさかのブービー!!米国ではGLCが7点、英国でもGLEが7点どちらもSUV部門が足を引っ張っている。Eクラスの奮戦(米9点、英8点)虚しくドイツ勢でぶっちぎりの最下位。しかしC、CLS、CLA、Aのどれもが低評価なのでブランドの総合力に疑問がありそう。Sクラスが参戦できれば全く違った結果になる。メルセデスの本来のテリトリーは大型車。そしてEクラスもスペックは高い。メルセデスを買うならSかEなんですねー。
日産は英国での評価(リーフ7点フェアレディZ7点)が低迷の原因。米国ではマキシマ(9点)とローグスポーツ(8点)でなかなかの評価を得ています。米国では日産&インフィニティ体制になっていて、日産ブランドは15,000ドル以下のモデルを用意するなど価格で勝負している部分があります。もちろんGT-Rが参戦すればもっと評価は上がるわけですが・・・。
スバルは主力の米国市場で案外に乗用車部門の評価が低いです。インプレッサもレガシィB4も7点止まり。欧州ではレヴォーグ(8点)とフォレスター(8点)がそこそこハマっているようでトップギアにしては高い得点が得られています。
ボルボは地元であるはずの欧州でXC60が6点。このクルマはアメリカでも6点で全く評価されていない。日本COTYもWCOTYも獲ったんだけどなー。アメリカのSUV部門はXC90(9点)です。新たに投入されるS60/V60が米国・欧州両方でそこそこブレイクすると思われますが、その2台の結果次第でボルボの立場は変わりそうです。結果だけ見れば福野さんのボロクソ評価が当たってしまってるなー。
詳細
メルセデス (米国ー4)Eクラス9点・GLC7点 (英国−5)Eクラス8点・GLE7点
日産 (米国ー3)マキシマ9点・ローグスポーツ8点 (英国ー6)リーフ7点・フェアレディZ7点
スバル (米国ー5)インプレッサ7点・XV8点 (英国−4)レヴォーグ8点・フォレスター8点
ボルボ (米国ー3)S90 8点・XC90 9点 (英国ー6)V40 8点・XC60 6点
第7・8位 (マイナス8ポイント)・・・レクサス、トヨタ
レクサスとトヨタが揃って同じ得点。レクサスの評価は4台とも8点。トヨタ80点主義を完遂してますねー。トヨタは米国のRAV4が7点も、欧州で86が9点を出していての結果。トヨタの欧州での評価はマイナス3ポイントで全体の2位。これはなかなか立派ではないでしょうか!?カローラスポーツが欧州・米国で発売になりどれだけの評価を高めることができるのか!?欧州で高得点のゴルフR9点やシビックtypeR9点に匹敵するようなモデルが追加されるのは間違いないでしょうけど・・・。
詳細
レクサス (米国ー4)IS8点・NX8点 (英国−4)IS8点・RX8点
トヨタ (米国ー5)カムリ8点・RAV4 7点 (英国ー3)クラウン8点・86 9点
注・トップギアには英国未発売モデルの評価も出ていますがそのまま掲載しています。
第6位 (マイナス7ポイント)・・・ジャガー
いよいよ上位クラスになってきました。英国トップギアが母国ブランドとしてやや贔屓している部分も感じますけども、米国での評価の方がもっと高いようです。エンジン、シャシー、ボデーとあまりサプライヤーに頼らないでメーカー自身が作る、車の基幹部分の性能を高めているブランドなので、長い目で見れば徐々に順位が上がっていくとは思いますが、市場を占拠する日本・ドイツ勢を一気に駆逐するようなパンチ力は乏しい。生産台数に限りがあるので拡販は難しいのなら、日本ではバックオーダーがたっぷりで納車まで1年待ち!!みたいなモデルが出てくるといいですけどねー。
詳細
ジャガー (米国ー3)XE9点・Fペイス8点 (英国−4)Fタイプ9点・Eペイス7点
アウディとVWも同じ得点かー。アウディは米国でのQ7の10点。VWも米国でゴルフが10点。それぞれストロングポイントを活かして上位に食い込んできました。米国市場でそれほど売れているわけではないアウディですが、米国カーアンドドライバーの評価は非常に高く合計で19点を獲得。米国評価だけなら堂々の3位です。ゴタゴタ続きのVWですが、それほど評価は下がっていないです。果たして来年登場するゴルフ8は高い評価(米国10点・英国9点)を守ることができるのか!?
アウディ (米国−1)A5 9点・Q7 10点 (英国ー5)A5 7点・Q7 8点
VW (米国−3)ゴルフ10点・ティグアン7点 (英国−3)ゴルフ9点・ティグアン8点
第2・3位 (マイナス5ポイント)・・・BMW、ホンダ
BMWとホンダが同点で2位。これもなかなか因縁じみていて面白い結果です。BMWはやっぱり強いですねー。乗用車は米国で4erが9点、欧州で3erが9点。さらに特筆すべきは、日本市場でBMWファンから不興を買っているFF化されたX1が米国で9点、欧州で8点を獲得する大健闘。福野さんが何を言おうとも、X1、3er、4erどれ買ってもいいと思いますけどねー。
ホンダは・・・まあ当たり前かもしれないですが米国では、乗用車(アコード)、SUV(CR-V)共に10点のパーフェクト。それに対して英国のCR-Vが6点。10点と6点同一車種でここまで点数が開くとちょっと採点のあり方に疑問を呈してしまうかも。ちなみに欧州の乗用車部門はシビックが9点を取っています。
詳細
BMW (米国−2)4er9点・X1 9点 (英国ー3)3er9点・X1 8点
ホンダ (米国ー0)アコード10点・CR-V10点 (英国ー5)シビック9点・CR-V6点
第1位 (マイナス2ポイント)・・・マツダ
まあ当然の結果ですかねー。2位に3ポイントの絶対的な差をつけての完勝。ポルシェがいない二流グループの集まりで負けるわけにはいかない。クルマが好きな人に言わせれば、他の12ブランドとは全く格が違うのは前々からわかってたことではあります。北米でも欧州でもNCAPの得点は常に最高レベルで、エンジン技術、操縦性、静粛性、ボデー、シャシーを含め常に最高レベルのパフォーマンスを追求している。しかも半世紀にわたって専用設計スポーツカーも作り続けている。
米国(20点)でも英国(18点)でも完全勝利!!エントリーの4台は全て別の車。しかもその内の3台は10点満点。リーマンショックによって、それまでの高コストモデルが生産不能になり、コストダウンを柱にスカイアクティブとして展開されてますけど、他のブランドとこれだけの実力差がある!? これから本気を出してエンジンや新型シャシーとか出してきますけど、よっぽどヘマをしない限りは来年もこのポジションにいるんじゃないかと思います。ライバルはポルシェだけ。この企画もマツダは除外して他の12ブランドで比べるべきだったかもしれません・・・え?それじゃあドングリの・・・だって!?
詳細
マツダ (米国ー0)アテンザ10点・CX-5 10点 (英国−2)ロードスター10点・CX-8 8点
注・トップギアには英国未発売モデルの評価も出ていますがそのまま掲載しています。
「マセラティ と マツダ」
マツダとスバルは対極。多くの人がロードスターの人馬一体を誤解している(carview!) | 自動車情報サイト【新車・中古車】 - carview! https://t.co/rxh8q2cwMd
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年9月10日