マウンテン・ゴリラのカーライフ

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マセラティ と マツダ

 

マツダの憧れであり続けるマセラティ

50年前からずっと憧れ続けている!?1968年にマツダが発表したロータリーエンジン搭載のコスモスポーツにそっくりの上の動画のクルマは1965年発売のマセラティミストラルというオープンクーペです。ずっと本格的なグランドツーリングカーを作ろうとしてきたマツダですが、高度経済成長期からオイルショック円高、米国現地生産競争、バブル、冷戦終結、自動車生産地域の拡大、不況の長期化、リーマンショック・・・と胃が痛くなりそうな経営環境の激変にさらされて、60年代の理想を追うことも難しくなった・・・。

 

激動の時代を超えてマツダは何になる!?

生き残るためにはコンパクトカーとミニバン。それが当たり前の時代がほんの10年前だったけども、今ではスライドドア廃止、廉価コンパクトカーからプレミアムコンパクトカーへの変容・・・60〜90年代にかけてマセラティに憧れていたであろう頃の情熱が再びマツダに戻ってきたようだ。あと『何』が加われば「東洋のマセラティ」と呼ばれるようになるのか!?

 

技術ではすでに追いついている

昨年の東京MSでマツダが公開した2台のコンセプトカーは、欧州でもワーキャー言われていて、いよいよ「マセラティ」レベルを名乗ってもそれほど違和感がないくらいに、マツダへの期待は高まっています。あの2台のデザインをそのままに「新しいマセラティの4ドアクーペと、Cセグメントスポーツツアラーです!!」と言って発売されても酷評されることはないだろう。一足早く登場しているRX-VISIONにしても、「次期グランツーリズモです!!」で十分に通用する。

 

マツダは変態すぎる!?

品質やセンスは何も疑問はないけども、どこか「マセラティ」ではない部分も感じる。その原因は何だろう・・・、実はマセラティとは、常に「コンサバ」なのではないか!?という隠れた特徴に気がつく。そのテイストをさらに分析すると、それはクラシカルであり、非常に高い『共感』を伴っている。一目見て具合がいいことを伝えるためには、大きな変化は不利になる。受け手にコンサバと感じさせるマインドコントロールが大事!?

 

先代クワトロポルテ

現在のマセラティのイメージを作り上げた大ヒットモデルを言えば、先代のクワトロポルテであり、当時ピニンファリーナに所属していた奥山清行が、派手さや滑稽さを徹底的に排除して、エモーショナルを感じさせる部分だけをひたすらに抽出するシンプルなデザインを施して成功した。

 

GT-RとGHアテンザ

2007~2009年頃は、同じような手法を使った「秀逸」なデザインは多かった。キャラを決めに行った35GT-Rはやや個性的だったけども、V8ヴァンテージ、987ケイマン、VWシロッコなど不思議な魅力を湛える小ぶりなスポーツカーが目立つ。GT-R以外はどれも「コンサバ」。この時点でマツダの代表作はGHアテンザ。これは「コンサバ」ではなくGT-Rと同じく何らかの日本らしさを狙ってる。「国粋」って意味ではコンサバだけども、デザインのトレンドの中では特異な立ち位置だ。

 

前田育男氏の奮闘

GHアテンザからの反動で、スカイアクティブ時代にはコンサバ路線に。前田さんは理論的な話をする人だし、デザインが持つ力もよく考えた方針でマツダの販売拡大に貢献している。前田デザインはとにかくわかりやすいですけども、どうも「マセラティ」に比肩するには車格もデザインも少々「ペラい」。マセラティは全てのモデルがコンサバなのだけども、ほぼ例外なくただならぬ存在感を発揮している。ただし最新作のレヴァンテはちょっと「外した」かもしれない。あのクルマだけはト○タみたいだ。

 

 

デザインは文化を映し出してしまう!?

マツダが「深化」するスカイアクティブデザインと位置付けている、最新のコンセプトカーでは、いよいよマセラティに迫る「存在感」を与えている。ただし誰の目にもデザイナーが暴走していて、コンサバではない何かになってしまった。初期スカイアクティブのコンサバ&小市民的な佇まいから、アヴァンギャルド&パリピな路線に・・・。

 

現代日本人のライフスタイルの劣化ではマセラティになれない・・・

もしかしたら間違っているかもしれないけど、「コンサバ&小市民」と「アヴァンギャルド&パリピ」ってのは現代の日本人の2大ライフスタイルと言っていいのかも。結局はマツダってのはどうあがいても、せわしなく余裕がない日本的な窮屈な殻を打ち破ることができていないのかもしれない。(マセラティに接近するために)何より大切なのは、マセラティに質的に劣らないユーザー層を抱えることなのかもしれない。皮肉なことにコスモスポーツの時代の方がマセラティの背中をはっきり捉えている。

 

 

 

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