もう笑い始めている!?
欧州を代表するエンジン屋のBMW。今でも本気で自然吸気ユニットを作れば8500rpmくらいにピークがある高回転ユニットをさらっと作ってしまうだろうけども、バブルの頃のスポーティな看板モデルに当たり前に搭載されていたその手のハイパフォーマンスユニットは、リーマンショックの頃にすっかり消えてしまった。ホンダ、ヤマハ、アルファロメオ、アウディ。
なぜNAはダメなのか!?
偏見だったら申し訳ないけども、ターボエンジンが大好きな中国市場が急成長して、ホンダやアウディは自然吸気ユニットを捨てた。地盤のないアルファロメオは、リーマンショックでほぼ再起不能な状況に、そしてヤマハは供給先のトヨタがハイブリッド中心の戦略を掲げたために4輪ユニットの開発から遠ざかった。4輪参入の噂があるが・・・。
本当にBMW製なのか!?
欧州随一のエンジンブランドであるBMW。そのエンジンが載っているMINIやプジョー/シトロエンのユーザーは概ね好意的だったと思う。そして今度はトヨタの新型スポーツカーにBMW製造のエンジンが載り、来年くらいに発売されるとのこと。ちょっとヤマハが不憫な気もするけど、車体製造からすべてBMWが請け負うそうなので、まあ仕方がないことかも。
このクルマの落としどころがわからない・・・
さてBMWとトヨタが手を組んだ期待の新型スポーツカーですが、生産工場は日本でもドイツでもなくオーストリアになるようだ。EU圏では絶対的な自動車工業国ドイツの産業施策は、イギリスやスウェーデンとはちょっと違う方針を採っている。自国資本の独立系メーカーをとっくに失ってしまっているイギリスやスウェーデンな、自動車産業の空洞化を防ぐために、自国の生産ラインを維持するために補助金・無利子融資などで大規模にサポートしている。
ドイツ車の質の低下は・・・
これに対してドイツ政府は、自動車産業の「源流主義」を採っていて、基幹部品のサプライヤーを国策で成長させ(ボッシュ、コンチネンタルなど)、その上で国内メーカーへ大規模に導入させるために、自国生産にはこだわらず、中国、東南アジア、メキシコ、ロシアとEU圏の余剰生産工場にドイツ資本を投下させている。メルセデスの主力Eクラスなどは先代モデルは本国以外に途上国8カ国(中国、インド、タイ、インドネシア、マレーシア、トルコ、エジプト、メキシコ)で生産が行われていた。
優秀なドイツ車は中国主導で作る時代
さすがに低品質で不人気だったW212(先代Eクラス)への方針は見直され、現行のW213ではドイツ以外に、中国、タイ、インドネシア、マレーシアなど日系メーカーの工場が多い地域に限定された。おそらくサプライヤーの問題が関係していると思われる。ちなみにW213からは開発拠点はセダンの主力市場となっている中国に移されたらしい。
新しい自動車産業集積地が・・・
世界中に散らばる生産工場に資本投下するドイツメーカーの拡大戦略ですが、欧州市場で売るモデル(Aクラス、X3など)に関しては、東欧地域の生産工場と契約するケースが多いようです。オーストリアの他にポーランド、フィンランド、スロバキア、チェコ、ルーマニアなど。さらにBREXITの影響でジャガー=ランドローバーも東欧に生産拠点を求め始めたらしい。オーストリアの生産工場ではすでにジャガーEペースが作られている。
新しいミクスチャー自動車が生まれる場所
ランドローバーはさらにスロバキアに新工場を作った。この工場で作られるモデルは、本国工場で作ってそうな1000万円級のランドローバー・ディスカバリーなんだとか。スロバキアの工場稼働で、アルミボデーを提供する、日本のジーテクト(埼玉県)もスロバキアに新拠点を構えたらしい。ジーテクトはホンダの系列サプライヤーだけども、BMWとも取引があるようで、まわりまわってスープラのボデーをホンダ系サプライヤーが手がけるなんてことになるのだろうか!?
BMWに幸あれ・・・
タイトルにある通り「BMWエンジンのスポーツカー」について書こうと思っていたが、全く踏み込めなかった。この話題に言及してもいいものだろうか。これはあくまで「ジョーク」だ・・・。『BMWエンジンのスポーツカー』っていう単なるブラックジョークが一人歩きしているだけだ。日本にはまだまだたくさんのクルマ好きがいるだろうけども、このたわいもないブラックジョークへのリアクションで、そのクルマ好きの一団は2つのグループへ分けられる。何がそんなに面白いのかって!?『メルセデスエンジンのスカ○○イン』は多くのクルマ好きのオッサンを心から震撼させた・・・。
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