マウンテン・ゴリラのカーライフ

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MAZDAが狙う「輸入車ユーザー」とは!?

 

「王道」モデル登場

CX-60がいよいよ発売された。MAZDAの他の上級モデル(MAZDA6、CX-8、CX-5)をすべて受注停止にして、全力を挙げてCX-60に予約を集中させている(CX-8は再開したらしいが・・・)。これらの従来の上級モデルも乗り出しで400〜500万円はするのだから、CX-60にユーザーを集中させることはそれほど難しくはない。

 

CX-5の上級モデルとしてCX-60が設定された。価格レンジも大きく上がったことが注目れて「MAZDAのお手並拝見」といったレビューが多い。しかしアウトランダー、エクストレイル、アウトバック、レクサスNXなどもフルモデルチェンジで価格レンジがかなり上がっている。なぜカーメディアはMAZDAの「値上げ」ばかり強調するのか!?

 

 

 

 

若年層のクルマ好きに刺さる!?

今のところ購入層の3割以上が20代&30代の若年層だそうだ。同じ価格帯のメルセデスBMW、レクサスではあり得ないくらいの割合に達している。世代が下になると「クルマで見栄を張る」という意識が低くなる傾向なのか?いやいやそんなことはないと思う。600万円くらいで買えるメルセデスBMW、レクサスでは・・・クルマにカネを払う若者は当然わかっている。

 

上の世代だろうが、下の世代だろうが、純粋にCX-60のような「正統派」のクルマ作りを好む「まともなクルマ好き」は一定割合いる。2000年以降のMAZDAの上級モデルは、ストイックなまでに誠実なクルマ作りで、欧州市場などで常に結果を出し続けてきた。日本や東南アジアで生産し欧州へ全量輸出するビジネスモデルでこれだけの成功を収めているのは世界でもMAZDAだけだ。

 

 

 

すでに兆候が

 

トヨタ、日産、ホンダ、ヒュンダイ、スズキは現地生産であり、輸出型の三菱やスバルも欧州で高く評価されているが、販売規模ではMAZDAの足元にも及ばない。欧州周辺の工場では色々なメーカーからあらゆるタイプのクルマが生産されているが、それでは満足できないから誠実な設計のMAZDA車が欲しいというユーザーが欧州各地には少なくないのだろう。まともなクルマ好きなら、このMAZDAの圧倒的な実績をよく理解している。(AJAJの連中はわかってない)

 

MAZDA期待のフラッグシップモデルが、日本市場の若年層ユーザーを突き動かしたことは、自動車業界全体に勇気を与えるだろう。レクサスでもない日本ブランドに若年層ユーザーが600万円も払うわけがないとどこか決めつけている雰囲気があった。それでも兆候はいくつかあった。例えばCX-5やCX-8では上級グレードがよく売れた。スカイライン400Rにも若年ユーザーの支持が集まった。

 

 

 

 

こだわりのクルマはマナーが良い

ロードスタージムニーランクルラングラーなど、クルマの構造がよくわかっているユーザーが選ぶモデルもことごとく人気になっていて、その原動力はやはり「まともな若年ユーザーの支持」である。この手のクルマを日本の街中で使うのは「もの好き」が過ぎるかもしれない。しかしサイクリストとして断言できるが、これらのこだわりのクルマのユーザーは運転が丁寧で安心して並走できる。クルマが好きなのが運転から伝わってくる。

 

同じようにスバルや三菱のユーザーも概ね運転が上手い。MAZDAだとちょっとミーハーなユーザーが混ざっているようで、特に「ソウルレッド」のMAZDA車は平気でスレスレを追い越していくヤバい奴が多い。それでもトヨタ、ホンダ、日産、スズキ、レクサスに比べればまだましかもしれない。あくまで偏見に過ぎないかもしれないが、なんでレクサスユーザーは運転が下手なのか!?(高齢者多過ぎ!?)

 

 

 

他社にはない魅力

クルマに600万円くらい払ってしまう若年層ユーザーの多くは、クルマの構造に詳しいはずで、MAZDAのクルマ作りはドンピシャでハマるのだろう。もっと手頃な価格は他のメーカーにいくらでもあるけど、ちょっとケチがつく。たとえばグランドツーリングを得意とするSUVなのに、楽しく長時間走れないCVTだったり、あるいは高速道路が苦手なTHS、e-POWER、PHEVが組み合わせる合理的な理由がよくわからない。

 

100万円超の補助金があってディーゼルよりも安く買える特別グレード(539万円)まで設定されたが、CX-60ではPHEVがわずか5%くらいしか売れなかったらしい。販売割合は80%が長距離専門の直6ディーゼルで、15%が汎用の直4ガソリンだそうだ。CX-60に限った話ではないが、MAZDAのどのモデルの販売比率を見ても、一般的な日本車に絶望したユーザーが押し寄せているのがわかる。

 

 

 

 

MAZDAに流れ着く

トヨタの社長が「MAZDAに学ぶ」と言い出して、カローラやヤリスなどボデー剛性が上がった。ちょっと欧州車みたいな乗り味ですらある。実際のところVWゴルフやメルセデスAクラスの無印グレードに400万円も払うくらいなら、積極的にカローラは選べる。上級グレードにスポーツシートを入れても300万円以下で済むし、これならばAクラスの質感にも負けない。

 

しかし熟成されたトルコンATで乗りたい、あるいは気持ち良いMTで走りたいと欲するこだわりが深いユーザーは、ゴルフ、Aクラス、カローラに失望してMAZDA3を選ぶ。CX-60も同様に、上記の理由で国内外のあらゆるブランドが作っているSUV市場の中で独特の地位を占めている。

 

失礼を承知で言わせてもらえば、レクサスNX、レクサスRX、ハリアー、エクストレイルなどに惹かれるユーザーが、SNSなどでMAZDA車をどう評価しようが説得力はない。同じように「2012年からのMAZDAは素晴らしい」などと言ってるMAZDAユーザーのユーチューバーのコメントにも何の意義も感じない。他社モデルと安易に比較してたりすると、MAZDAユーザーの「クルマ選び」の本質が全くわかってないのでは!?って気分にさせられる。

 

 

 

 

どの輸入ブランドを食うのか!?

MAZDAはCX-60で輸入ブランドからの乗り換え需要を狙っているらしい。具体的にどんなモデルからの乗り換えを想定しているのだろうか!?まず考えられるのは、2015年まで販売されていたBMW・X1の初代モデルだろうか。初期モデルは自然吸気の直6ガソリンエンジンが搭載されていた。他にはトルコンATを使うボルボジャガーからの流入は見込めそうだ。

 

10年以上前の輸入ブランドからは手頃な価格で、設計からこだわりユーザーを惹きつけられうモデルがいくつもあった。しかし2013年頃の格安輸入車の大挙襲来によって、全く興味をそそられないモデルがどんどん増えてしまった。横置きシャシーアウディメルセデスBMWやPSA、MINI、VWを選ぶユーザーは、CX-60の存在を直視しないだろう。

 

 

 

10年後

逆に1000万円くらいするハイエンドな輸入車SUVや、アバルトジープなどの個性的なブランドのユーザーもまたMAZDAとは相容れない関係だと思われる。MAZDAマーケティングはしばしば大風呂敷になりがちだけど、さすがにランドローバーに宣戦布告までは考えてないだろう。CX-60のような「良いクルマ」を地道に作っていけば、世代を越えて「まともなユーザー」が集まってくるのだからそれでいいと思うが・・・。

 

ロードスターとCX-60を10年も作り続けて気がつけば、レクサスNXもハリアーもエクストレイルどころか、他の日本メーカー車は全て消えているかもしれない。中国メーカーのバス、トラック、商用車、モビリティEVがジワジワと増えて、日産、トヨタ、スバルは日本から撤退し、ホンダ、三菱、スズキ、ダイハツの軽自動車が日本車の主力になってそうだ。MAZDA、ポルシェ、メルセデスBMWフェラーリランボルギーニマセラティが「7大高級ブランド」になっている!?