2018年もTOYOTAなのか・・・
ディーラーが休みの６月２６日の火曜日にブランドを代表する２モデルを同時に発表。クラウンは460万円〜、カローラスポーツは213万円〜とのことですが、実に用意周到な戦略だと思います。クラウンとカローラは歴史こそ長いですが、先代モデル(14代目クラウンとオーリス)ではFMCが思ったほど注目されなかった苦い経験がトラウマになっていたようです。
同時発売でシナジー効果！？
謎のグリルデザインの先代クラウンと、謎のリアデザインのオーリス・・・それなりに気合は感じたものの、「それだけで売れると思ったのか！？」。営業頼みのトヨタらしいクルマではあるけど、トヨタの名族社長様はひどくお冠だったようで、クラウンもカローラスポーツも徹底的に作り変えるよう指示しただろうなってのがわかる新型モデル。ただし今更にクラウンとカローラをピンで出しても注目度が高まらないだろうから「同時販売」で火をつけようという魂胆のようです。
モリゾー・フィルター
「最近のトヨタ車はモリゾー・フィルターのおかげでレベルが高い」という評判は確かだと思います。ロマンチックすぎる社長は、現場の開発者からは「かわいい社長だ」って思われているらしいが、全ての新型モデルに「エモーショナル」を厳しく求めるらしい。「走り」にこだわっている「雰囲気」だけはしっかり出しているけども、搭載されているユニットはクラウンもカローラもハイブリッドとガソリンターボに集約されていてスペックもごくごく標準的なものであり、スポーティなモデルは「後出し」でGRから出てくる算段なのだと思われます。メルセデスやBMWに販売方法が似てきたな・・・。
「間違いない」クラウン
460万円まで上昇したクラウンには、正直言って単なる「乗用車」のニーズでは一般家庭では少々ハードルが高い。名門一族の棟梁とか、町内会長さんとか、いわゆる名士と呼ばれる人々が使う「フォーマルカー」として使われてきたクラウンを、金を持ってる若者にも買ってもらおうと「エモーショナル」な部分を伸ばしてきた。これがモリゾー・フィルターの効果なんですね。
ナポリタンみたいなもの！？
もしかしたらトヨタの開発者が激オコかもしれないけど、新型クラウンは「日本人が想像する理想の欧州的なグランドツーリング・セダン」をそのまま形にしたものかもしれない。 ドイツブランドが460万円でこんなサルーンを作って出したらいい感じかも。いっそのこと不人気の５シリーズをクラウンのOEM車にして愛知からBMWジャパンに直接に供給してしまったらどうだ！？それくらいの冗談が言えるモデルになってる。
進化の幅が大きすぎて誰も重大さに気がついていない
試乗したジャーナリストの評価ではEクラスや５シリーズをあっさり超えちゃってる！！くらいの言葉も漏れている。まあ実際にそれくらいの実力があるんでしょうね。エンジンに不満がありそうだけど、後からV６ツインターボの600ps版が出てくると言われている。どうやら「E63AMG」や「M５」「アルピナB５」などが本気で射程に入っているらしい。いくら何でもやりすぎじゃねーか！？
ドイツ殲滅作戦
若者に「ドイツ車を超えたクラウン」を見せつけておいて、現実的な購入対象として200万円に抑えた価格のカローラも用意。こちらも質実剛健な作りで好感度が高い。そしてあまり派手に主張はしていないけども、「ドイツ車を超えたカローラ」になっているらしい。「日本の力だけで世界を驚かす」という感動の宣言がありましたけども、少々コンプレックスの要素が強いかも・・・。
トヨタが「勝てる！！」と判断した・・・
トヨタのマーケティングにおいて、今こそトヨタはドイツメーカーの上に立つべき時だ！！と判断したのかもしれない。出遅れ気味の中国市場でシェアを伸ばすために、クラウンはメルセデス&BMWのフィールドでアウェーの戦いを念頭においているし、カローラはメルセデスAクラス&VWゴルフさらに、中国で猛威を振るっているFFの１シリーズやアウディA３をかなり意識しているようだ。
「i-MT」のトレンドは来るのか！？
プライドが高い若者がカローラを買うのか！？そんな状況もすでに分析済みで、回転数を自動的に合わせてくれるハイテクMTを導入しています。「i-MT」なる独自のネーミングを用意するなどこだわりを見せていて、実はマニュアルミッションがカローラの国内販売戦略の肝になっているようだ。マツダCX-３やホンダシビックがMTで存在感を伸ばしているように、これからのB/Cセグは３ペダルなのかもしれない。さてクラウンとカローラスポーツの売れ行きが楽しみだ・・・。
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