マウンテン・ゴリラのカーライフ

最高に面白いクルマのブログを作りたい!!(もちろん全編フィクションです)

欧州メーカーは正しかった・・・ストロングハイブリッドは喰えないゴミだ。

 

ストロングハイブリッドの時代は終わった!?

初代プリウスが1997年に発売され、ストロングハイブリッドはトヨタを中心に日本市場で広がりを見せてきた。キャパが大きめのバッテリーを搭載し、モーターだけで一定距離を走れるが、外部充電ポートを持たない仕様を指す(ポートがあるのがPHEV)。今ではアクアやヤリスなどの小型車からクラウンやカムリ、レクサス各モデルなど幅広く搭載されているだけでなく、それらのモデルにおいては圧倒的なモード燃費を武器に主力ユニットとして君臨している。

 

 

決して評価していない訳では・・・

日本が世界に約束するCO2排出削減も、日本最大規模の企業であるトヨタとのタッグにより強力に推進された。経済成長に悩む日本が、京都議定書やパリ協定を締結後に離脱を表明したアメリカ(パリ協定には復帰)とは異なり、一貫して強く環境行政を推進できたのは、この30兆円規模のパートナーがあったからと言って差し支えない。

 

 

 

日本もエコだ

世界のCO2排出割合は、日本が5.1%(1990)から3.2%(2019)へと低下。同じ時期にEUは19.6%(1990)から9.4%(2019)へ目覚ましい前進を遂げている。しかし人口1.2億人の日本と5億人のEUを比べると、人口1人辺りの排出量でバブル絶頂で海外に製品を輸出しまくっていた日本と、ほぼ同等という1990年のEUの現状が悪すぎるとも評価できる。「EU」という隠れ蓑を使いドイツやフランスの自動車産業はそれほど脱炭素に貢献していないという意見もある。

 

 

トヨタは素晴らしい

エネルギー資源のある島国グレードブリテンやオーストラリアでは製造業が頓挫気味だが、資源のない島国・日本がまだまだ頑張っていられるのも、トヨタが世界屈指の製造業でありながら、かなり理想的な「環境先進企業」だからに他ならない。だから本当は「ゴミ」とか言ってはいけない。そんなことは百も承知だ。タクシー、配送業、カーシェア、レンタカー、警察車両などの過走行気味の法人車はストロングハイブリッドをどんどん使うべきだと思う。

 

 

 

趣味のクルマ

週1〜2回ドライブに行く目的で所有する「贅沢品」としてクルマを所有するユーザーにとっては、ストロングハイブリッドによって得られる低燃費・低排出のメリットより、バッテリーなど余分なギミックをCO2排出を増やしてまで追加する必要はないと思う。ドライブする機会も貴重だから、わざわざ渋滞が発生するような場所・時間は自然と避けるようになる。クルマで行く距離への幹線道路のバイパス化も進み、停止&発進を繰り返すことも少なくなった。

 

 

廃止するメーカーも・・・

回生ブレーキにどれだけ制動エネルギーを回収できるかがストロング・ハイブリッド利用のポイントだけども、前述のように1997年当時と比べて道路環境は確実に変わってきた。ストロング・ハイブリッドを選ぶとドライブがさらに楽しいというのであれば喜んで買うけども、以前に日本市場でも販売していたBMWMAZDAが相次いで廃止していることからもわかるように、ドライブフィールを重視するブランドにとってはエンジン車の魅力を上回れなければ顧客のニーズを満たすことができない。

 

 

 

再びMAZDAで・・・

MAZDAは新たに北米市場向けSUVで、トヨタから再びストロング・ハイブリッドの供給を受けるようだ。より過密な日本市場には供給されないことからも、MAZDA側が「供給してくれ」と頼んだというよりは、トヨタ側が「もっと改良してくれ」と要請している可能性が高い。トヨタの外部協力企業としてMAZDAの他にスバル、スズキ、BMW、ステランティスなどがあるが、MAZDAを含め何の企業も独力でPHEVやマイルドハイブリッドを完成させており電動化への道筋は付いている。

 

 

トルコンAT化!?

それなのになぜMAZDAにだけ供給されるのか!?欧州向けのようにOEMではなく、THSをMAZDA内部で改良して使うよう指示するのだろうか!?もしかしたら2013年当時のようなTHSの画期的なブレークスルーをMAZDAの開発力に期待しているのだろう。当時のことをブログ記事の書くと、たまに事情がわかっていない人からコメントが来るので広く認知されていないのだろうが、書籍「豊田章男」にもハッキリ書いてあるが、THSをまともなユニットに仕上げたのは他でもない2013年当時のMAZDAだ。

 

 

 

トヨタでも少数派!?

そして今、トヨタはTHSの「将来性」に再び大きな懸念を持っているのだろう。トヨタの販売を見ればその存在感は下がりつつある。利益率が高いミニバン、SUV、クロカン車においてはTHSが用意された車種でのTHSの販売は少数派になりつつある。ちょっと前にはブランドコンセプトとして、全ラインナップのTHS化を訴えたレクサスだけど、あっという間に「オールBEV化」へと舵を切った。欧州系メーカーのBMWMAZDAがあっさり廃棄したように、トヨタもいよいよストロングハイブリッドに限界を感じている。

 

 

EVシフトの反論に使うべきではない

行政主導(東京都など)のEVシフトあるいはEV推進派への反論として、ストロングハイブリッドの方が現状では環境負荷が少ない!!といった「無責任」で「思慮が足りない」ことを書くAJAJ会員(プロのライター)が結構いる。おそらく自身では興味もないし買いたいとも思ってないストロングハイブリッドを、モード燃費のインパクトだけで反論しておられる。少なからず自己矛盾を抱えてはいるのだろうが、厚顔無恥(=プロ意識)だと考えて執筆しているのだろうか!?

 

 

 

不便な方がマシ

BEVの対抗馬にストロングハイブリッドを挙げることは完全に逆効果だ。カーメディアは読者の90%は何も考えていないアホだと思っているから思慮のないことを書く。現実のユーザーの選択として、THS車を買うくらいならクルマなんていらないし、不便さは承知の上でレスポンスや加速に優れるBEVを選んでいる。ストロングハイブリッドが「喰えないゴミ」だとバレてしまったからテスラがそこそこ売れている。「ゴミ」よりも「不便」な方がずっとマシ・・・って人が一定数いる。だからこそフェラーリやシボレー・コルベットが売れる。

 

 

トヨタがサブスク化する理由

最強のマーケティングを誇るトヨタだから、そんなことは百も承知だろう。日本で展開しているトヨタとレクサスの2つのブランドは、今後は「トヨタ=サブスク&リース」で「レクサス=個人所有」と分けられる(BEVはやはりサブスクかもしれない)。現状のトヨタ車でも所有が基本のモデルには「GR」というサブブランドが用意されている。そして他の日本メーカーではMAZDAだけが「個人所有」の販売を念頭に高級化を進めている。他のメーカーは「サブスク&リース」が一気に進むだろう。

 

 

 

プリウスがEVシフトを招いた

BEVでは置き換えられない魅力。それは「MT」だったり、「エンジン音」だったり、「軽快なハンドリング」だったりするわけだが、ストロングハイブリッドはそれらをことごとく捨て去った。そしてMAZDABMWはこれらを守るためにストロングハイブリッドに未来はないと見切りをつけた。もちろん用途によって価値観は大きく変わるけども、「ドライビングを楽しむ個人所有のカーライフ」においては、ストロングハイブリッドに価値は見出せない。

 

 

選ぶべきは・・・

ポルシェからエンジン車とBEVが発売されているが、エンジン車のフィールがBEVを圧倒している。同じくレクサスからエンジン車(V8やV6)とストロングハイブリッドが発売されているが、やはりエンジン車のフィールが完全に上回った。エンジン車に負けた同士のBEVとストロングハイブリッドが「EVシフト」の議論で比較されている。本当にどーでもいい話だと思う。