マウンテン・ゴリラのカーライフ

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トヨタ86は突き放すと目の色を変えて追ってくる・・・

 

MT車の天国

MT率がかなり高いトヨタ86は、信号が多い街中だと加速・減速が面倒くさそうにダラダラと走っていることが多い。他のトヨタ車(プリウスアルファードハリアーなど)は、街中の衆人環視であってもアグレッシブな走りで前走車に無用なプレッシャーをかけるユーザーがしばしば見られるが、86ユーザーはMT装備車ゆえに交通量が多い地域では、まるでMAZDA車のような模範的なマナーで走っていることがほとんどだ。

 

交差点ばかりの都内から、多摩地域の市街を抜け、相模原市、八王子市、青梅市飯能市などの山間の交通量が少ない一本道に分け入ると、マナーが良いはずの86ユーザーが本性を出し始める。走りやすい道を求めて、わざわざ時間とガソリンを使ってやって来たのだから、本気モードで走りたくなる気持ちはよくわかる。前方の信号が突然変わったらシフトダウン・・・というテンションが下がるルーティンから解放され、右足はアクセルペダルに置きっぱなしだ。

 

 

軽自動車を煽ってはいけない

これらの地域は、かなり過疎化が進んでいて地元車は、高齢者が運転する軽自動車ばかりだ。CX-5に乗っている時は、もし前方の軽自動車に突っ込んでしまったら、かなりの確率で相手に致命傷を与えてしまい、自分自身も刑務所行きになる可能性が高いので、さっさと追い越すか車間を思いっきり開くようにしている。CX-5は重量があるミドルSUVというだけでなく、衝突安全性なら世界一のMAZDAボデーである。ぶつかったら相手はひとたまりもない。

 

MAZDA2・15MBでこれらの地域を走るととても楽しい。軽自動車と同じ速度域で走っていても、ダイレクトなクルマの挙動が感じられて最高だ。斜度や曲率が変化し続ける一本道ルートを単独走行で駆け抜けるだけで、自動車保有にかかる費用のネガティブさを忘れられる。MT車は交通渋滞が頻発する都市部で苦労するが、その分だけ風光明媚で快適な道路を走った時の快感は倍増する。

 

 

 

86のカルマ

山間の道路を楽しく走るという意味ではトヨタ86のユーザーも同じ思いだろう。しかしMAZDA2とは違って、86は「MT車」である前に「スポーツカー」である。地元の軽自動車の気合いの入った走りに遭遇すると、かなりの確率で後続の86の走りがアグレッシブに変わる。スポーツカーが軽自動車にちぎられたら、悔しすぎてせっかくのドライブ気分が台無しにもなるだろう。86の事故の大半は「ちっぽけなプライド」が原因かもしれない。

 

「相手が軽自動車だから追いかける」という行動原理が、根本的に間違っていると思う。86の動力性能では軽自動車に勝てないというわけではなくて、軽自動車はムキになって追いかけるけど、ランエボWRX、ケイマン、S2000、GRヤリスだったら見送るというスタンスがキツい。一級線の戦闘力(スペック)を持つクルマを作らないMAZDAのユーザーは最初から他車など眼中になくて自分の世界で走るけども、86を選ぶキラキラ系のオッサンやオニーサンは我慢できないようだ。

 

 

アホっぽい86の登場

先日もお天気の日中に、15MBでお気に入りのドライブルートに繰り出した。ルート手前の信号待ちで、背後にフロントマスクがエアロで一新されて、すぐには86とはわからない個体がやってきた。こちらはモーニングコーヒーをすすりながら、カーオーディオで「ベル・アンド・セバスチャン」を小一時間聴いて完全にリラックスして走っていたが、フルエアロ86のやたらと下品なエキゾーストがせっかくの気分をぶち壊してくれた。

 

今日は適当に前走車の後をゆっくり走ろうと思っていた。しかし予想に反して左折してルートに入ると前走の営業中N-VANはかなりのハイペースで突き進んでいく。遭遇してからずっとバックミラー越しに後続の86のエアロ形状がはっきり見えるまで、後続車はゴリゴリ寄せてくる。このままでは交通の邪魔になりそうなので、左折して一気にスピードを上げる。15MBでこの道を走るのは今回が初めてだったが、2570mmのホイールベースが、このルートの全てのコーナーに合っていて、フットブレーキもステアリングの修正も不要で気持ちよく駆け抜ける。

 

 

 

86の猛追

前方のN-VANも奇跡的に遅いクルマに捕まることなく、スーパーハイトな軽自動車からは想像できない走りで進む。最高のペースメーカーの50mほどの距離を取って追走する。MT車なので前方が詰まればシフトダウンして速度域を変える余裕が欲しいので、6速で快走する時は自然と車間距離が開く。最初のペースアップが予想外だったのか、後ろの86は直線区間でしかバックミラーに映らない距離となったが、そこから目の色を変えて追ってくる。

 

今でもたくさん走っている初代86との差別化のためにあまり見たことがないレアなエアロを組んでいるくらいだから、さぞかしプライドも高いのだろう。N-VANが、さらに前方を走るN-BOXに追いついた。するとN-BOXは、N-VANを引き離すべくアグレッシブモードに入る。予期せぬ遭遇と、偶然過ぎるほど道が空いている状況で4台がハイペースのドライブとなった。唯一の救いは中間にMAZDA車 (私の15MB) が入っていることで、不必要な車間詰めが抑えられ、追突による多重事故のリスクは無さそうなことだ。

 

 

15MBの良さを実感

川沿いの緩やかな登り基調で、軽自動車が大きくペースダウンするような低速区間&勾配はない。曲率がキツいコーナーでは、はみ出し防止でセンターラインにポールが立っている区間がいくつもある。N-BOXN-VANは1800〜1900mmほどあるスーパーハイト系ワゴンなので、キツいコーナーではブレーキランプが付く。一方で後ろの86はオーバーフェンダーが目立つエアロで、道幅が狭いところでは慎重に走っているようでペースが遅くなる。

 

GHアテンザやCX-5で走る時は、そこそこ道幅が気になっていたが、車幅1695mmの5ナンバー規格だと、全くと言っていいほど気にならない。FFのMT車だと3速へシフトダウン時にトルクステアの影響でちょっとだけフラつくこともあるので、これくらい余裕たっぷりの車幅だと気兼ねなくドライビングを楽しめる。MAZDA2、ヤリス、スイフトMT車があと何年続くのか?5年後にまだ新車で売っていたらもう一台確保しておきたい。

 

 

86は一人で走れ・・・

あくまで想像に過ぎないけども、もし私のMAZDA2がN-VANと86の間でドライブしていなかったら、たまに交通量が少ない地域で見かける軽自動車を追い立てる旧型86という地獄の光景が繰り広げられ、最悪の場合何らかの接触事故でも起きていたかもしれない。ホンダの軽と、トヨタのスポーツカーが接近したらロクなことはなさそうだ。この異種格闘技戦は、道路の線形によって常にアンフェアな状態になる。

 

基本はパワーウエイトレシオに勝る86が有利なんだろうけど、前方が右折車で詰まったりすると、すり抜けられる軽自動車がさっさと抜け出して、それを猛然と86が追いかける。他のスポーツカーがやってくるとダンマリするけど、軽自動車、コンパクトカー、ミニバン、SUVの後でツンツンしている旧型86を見かけることは多い(動画にも多数)。前走車のペースが明らかに遅く、追走の86がMTで4速手前でノロノロ運転させられてキレるというケースもある。スポーツカーのボデー形状が悩ましい。MTのコンパクトカーならばそんな悩みから解放されるけど・・・。

 

 

 

 

福野礼一郎 スポーツカー論2

 

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