マウンテン・ゴリラのカーライフ

最高に面白いクルマのブログを作りたい!!(もちろん全編フィクションです)

マツダ&ポルシェ以外で 興味深い現行モデル・ベスト15 その2

前回(第15→11位)はこちらです

 

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第10位 アルファロメオステルヴィオ

新車価格635万円〜

 

故人となったCEOの描く夢のつづき

来年だか再来年に登場するMAZDAの次期型CX-5の「未来予想図」!?第五世代(2002〜2011)のMAZDAは「日本のアルファロメオ」になろうとしていたけど、リーマンショック後にアルファロメオがブランド存続が極めて困難な状況に陥った。マツダも同じく業績不振で赤字転落を経験し、刷新&再建を目指してセンセーショナルなデビューを果たした第六世代(2012〜2018)では「アルファ化」からの反動?もあってか、デザインとは裏腹にだいぶ「ソフトな乗り味」になった。余談ですが日本のア○なオッサンたち(カーメディア&素人)は、やたらと「マツダはビーエムの真似」を連呼しているけど、ホントに的外れもいいところだよなー。ちなみにビーエムはホンダの技術で、メルセデスは三菱の技術でブランドの再建中です・・・。

 

アルファの親会社FCAは半分はアメリカの会社でもあるので、アルファロメオも「アメリカ市場で売るためのFR化」が意図されたようだけど、やはりアメリカではマセラティのようなより大きなモデルをイメージさせるラグジュアリーブランドの方がウケるようだ。ご存知のようにマツダも第七世代ではアルファと同じく戦略を掲げている(再びアルファ化!!)。しかしアルファロメオの苦戦を見て幹部は戦々恐々としているのだろうか。もうブログで何十回も書いたけど、アルファロメオをFR化させて再びアメリカで勝負させたのが、2009年からCEOに就任し、2018年に突然他界した故セルジオマルキオンニだけど、この人はマツダにとっても「未来」を照らしてくれたタダならぬ大恩人。NDロードスターOEM車としてフィアット/アバルト124スパイダーが誕生したのもこの人のリーダーシップがあったからだ。

 

偶然の一致なのかもしれないけど、マルキオンニによって再建が模索されたアルファロメオは、FR化だけでなく「全モデルのイタリア本国生産」を掲げた。EUの中でカトリック国の経済は停滞気味だけど、母国の危機的状況の中で産業界はどう行動すべきか!?2012年以降のMAZDAが「中国地方の経済を支える」と力強く宣言した背後には、FCAマルキオンニというお手本があったからだと勘ぐっている。「理想だけではメシは食えない」と冷ややかな意見は日本中に満ちているだろうけど、全く未来が見えない状況に陥っているこの国の大人たちの意見など何の意味もない。いうまでもないけど、ヤフコメで「MAZDAは地に足をつけて現実路線をとれ!!」とか書き込んでいる多くの人々を指していますが・・・。

 

自分が理解できないものに対しては「地に足を付けろ!!」と吠える。思考停止しているのは自分だということがそもそも「理解できない」。彼らにとっては西海岸の「プラットフォーム&フィンテック」も東海岸の「金融」も理解不能なんだと思う。50歳以上の決定権を持つ大人たちがもう少しまともだったら、一つぐらいは日本発のフィンテックビジネスが軌道に乗っていてもいいと思うのだけど、過去20年で「理解できない」日本だけが賃金が下落し、「理解している」EUアメリカは1.5〜2.0倍前後の上昇が見られる。危機的状況のイタリアでさえも日本よりはマシな状況なんだよな・・・。

 

 

 

 

第9位 スバル・レヴォーグ(2.0GT/STI限定)

新車価格368万円〜

 

日本車をナメるなよ!!

日本車のイメージとは!?人によってその答えは様々だろうけども、日本車が世界の頂点に立ったとか言われる1990年以降において、海外ブランドが企画するクルマとかなり違うと思えるのは、「安全性」「先端技術」「静粛性(NVH)」など客観的に測定可能な部分で優位に立とうとする姿勢。その反面でエクステリア、インテリアのデザイン、そしてエッジの効いた加速感や操作性などでは欧州メーカー車の優位があるのかな!?という気がする(こちらは個々の感覚で変わるモノだが)。

 

ある程度年齢を重ねていけばわかることだけど、そりゃフランスもイタリアもスペインも街並みがえげつないくらいの美しいですよ。もしかしたら日本の町の方が清潔なのかもしれないけど、「造形」の見事さ意味では京都や高山を持ち出して比較しても敵わない。3つのグランツール(3週間走る自転車ロードレース)がこの3カ国で行われ続けるのも納得。景色の優雅さに関してはオーストラリアの「ダウンアンダー」が完全に見劣りする。とてもじゃないが「ツール・ド・日本」なんて企画は永遠に出てこないだろう。残念ながら地域性の乏しい日本の街並みでは映像化に耐えられない(箱根駅伝を3週間見たいですか!?)。これだけ環境が違えばフランスやイタリアの意思決定をする役員の美的感覚は研ぎ澄まされるだろう。日本人のデザイナーはとても優秀なんだけど意思決定レベルの人のセンスが終わっていると、トップメーカーの社長様が自虐的におっしゃってました。

 

さらに自動車も自転車も欧州はとにかくスピードが早い。F1や自転車ロードレースは日本人が一番遠い場所にあるような気がする。スキーやスケートのような特殊な気候を要求するスポーツでもないし、日本の人口と経済力そして学校スポーツの充実度を考えれば、ラグビーや野球、サッカー、バトミントン、卓球、陸上競技のように世界のトップレベルで戦える選手がいてもいいのですけど、20くらいあるUCIのワールドツアーチームに所属する日本人サイクリング選手はたった2人だけ(2020年ジーズン)。

 

デザイン性やスピード感の違いからくるエモーショナルな要素を日本メーカーに期待するのは難しい。MAZDAは必死で日本の他社グループが垂れ流す「日本車」イメージからの脱却を目指していて、停滞気味の現状の欧州メーカーよりは「エモーショナル」な雰囲気を出せてはいるけど、果たして時代を突き抜ける存在にまで昇華できているだろうか!? MAZDAとは全く逆のアプローチで作られ2010年代を代表する「日本メーカー中型車」と言ってもいい特異な存在となったスバル・レヴォーグ。特に2Lターボ搭載モデルは、FR的な走りができる新開発AWD(WRX・S4と共通)が採用されていて、大雑把に言ってしまうと、2007年に世界に降り立った日産GT-Rを、市販車パッケージにデチューンしたような走りをするクルマになった。

 

GT-Rとの違いはエンジンスペック以外に、空力やタイヤ性能など多岐にわたる。しかし定重心のAWDという「安定走行の塊」を車体ごとブルブルいかせるだけのエンジンがこのクルマのキモで、GT-Rもこのレヴォーグ2.0GTもその絶妙なバランスの上に商品性が成り立っている。FFのMAZDAやFRのビーエムがディーゼルのアクセルオンでブルブルさせて加速するものとは、評価の基準がやや違う。全域で加速できる安定感がありながらもアクセルオンでアドレナリンが出る設計という意味で、日産もスバルもマツダを含む欧州勢をライバルとは見ていないだろう。それにしても2007年のGT-R登場でスバルが受けたショックは相当なものだったのだろう。慌ててスバルで初めてリアのトルクが優勢に変化するAWDを作ったわけだから・・・。

 

 

第8位 三菱エクリプスクロス(ディーゼル限定)

新車価格311万円〜

 

わかる人にはわかるこだわり

三菱自動車が存在感を無くして以来、まるでそれと同期するかのように日本車全体的に「ドライビングカー」という要素が抜けてきた。創業者があれだけ走りにこだわったホンダも、硬派な走りのブランドを自認していた日産も、いつしか自動車業界の「SONY」を気取ったような新しい商品展開になった。実際に21世紀になってからの日本市場においてはフィットやキューブがブランドを牽引していたし、最もスロースタートな商品開発をする最大手メーカー様も当然ながらそのトレンドに乗っかっている。開発する側にとってはクルマは「走る&楽しむ」ものではなく「運ぶ&飾る」ものになったんだろーな。MAZDAにも同じように感じる部分がある(イメージを守れているのか!?)。

 

消極的な結果なのかもしれないけど、「チャラくない日本メーカー・ランキング」で堂々の1位になりそうな三菱(デリカD5のフェイスリフト!?)は、アウトランダーに続き「指名買いが入るSUV」としてエクリプスクロスを日本で展開している。1.5Lガソリンターボと2.2Lディーゼルターボの二本立ては欧州中型の王道路線なので、日本に居ながら欧州風味のアッパーなカー&ライフスタイルを志向する層にウケている。一般のユーザーには何のことかわからないかもしれないけど、エクリプスクロスを買っている人は「ハリアーやRAV4に乗ってる連中と一緒にするな!!」という明確な意思を持って生きているのだろう。そして三菱側もそんな「ありがたい」ファン層を意識した価値あるクルマを販売している。ランエボのような目立った存在ではないかもしれないけど・・・、いや一般ユーザーには横並びのSUVにしか見えないけど、そこで特別な存在感をさりげなく出せるのが、やっぱり三菱だなー。このメーカーがセダンやスポーツカーに復帰すれば今の膠着状況も変わるんじゃないかと・・・。

 

 

第7位 ホンダシビック(ハッチバック&MT限定)

新車価格285万円〜

 

問答無用なはずだが・・・

いうまでもなくホンダは世界の自動車産業においても屈指の「レジェンド」だけど、最近の日本市場にはなんだか上手く嵌っていない。ホンダが4輪を作り初めてから50年ほど経つけど、最後発メーカーがアメリカを制覇したカタルシスは、「弱者びいき」な感情も手伝っていたのだけど、世界のトップ10に堂々と名前を連ねる「世界のHONDA」になって、いくらでも「守る」ものが出てきた。アコードと並んでシビックはHONDAが「世界の頂点」を守るために情熱を捧げてきたモデル。アメリカでトップを守り続けるDセグサルーンとCセグハッチバック。そのプロセスを関知しているかどうかでHONDAというメーカーの評価は180度違うし、レクサスだのドイツブランドだのを引き合いに出してホンダを批判するAJAJの自動車ライターには絶望的な距離感を感じてしまう・・・。

 

実際のところ日本市場での販売という意味では、ホンダは50年間ずっと嵌っていないのかもしれない。70年代にホンダ車が人気になりかけたけど、国内では悪質な営業妨害に遭ってそれほど販売を伸ばせていない。90年代にはトヨタと並んでHVの販売を開始したけど、これもライバルの苛烈な広告戦略の前に苦杯をなめた。アメリカのカーメディアもドイツやイギリスのカーメディアも中国のカーメディアもアコードとシビックに対しては賛辞を惜しまないのに、日本市場では不思議なことに、ホンダ車オーナーがあまり得意げにはなれない状況が続いている。ホンダの関係者は「日本市場のユーザーは未熟」だと失望していることだろう。

 

ホンダファンが「このクルマは本当に良いのだろうか」疑心暗鬼になる状況は耐え難い。私を含めて、クルマのブログを書いている人の目的とはそんなものだ。「新型アコードはつまらないね」とわざわざ書いてくるK沢や、X1や2シリーズツアラーに乗っていながらホンダを「下に見てくる」何も状況が理解できていないユーザーに「意見」することは大事なことだ。自分の考えをまとめるて、自らが選択して寄りかかっている「ライフスタイル」の価値を常に見直すこと。これこそが豊かな「文化」の土台であると思うし、特に「物質社会」「消費社会」においては非常に重要な「教養」だと思う(まとめて書いてある本があれば迷わず買う)。自分が乗っているクルマを含め所有しているモノや消費しているマテリアルへの「一人前」の認識を持つことができていないと思われるオッサンが自動車評論家やったりヤフコメに好き勝手なことを書いている・・・恥ずかしながらそれが日本の現実。

 

 

第6位 ボルボS60(T5)

新車価格614万円〜

 

ボルボの新しい価値

ボルボのS60、V60など上級モデルが使うプラットフォームには、このブランドが今後さらにグローバルで大きく飛躍し、日本、ドイツ、韓国のメーカーを超えていく意思を感じる。FF車に広くつかわれる横置きエンジンのプラットフォームとしては、現段階で「世界最良」を自称してもいい。元々は80年代のHONDAがさらに他社を振り切って躍進するために培った方法論をそのまま継承している。その最初が欧州のグランドツアラー市場を完全にひっくり返した2代目プレリュード(1982〜)がそのスタート地点で、現役ではS60がその唯一の後継モデルとなる。38年間の時空の中にはHONDA、アルファロメオマツダプジョーシトロエンが名前を連ねる。HONDAレジェンドが使う最上級プラットフォームを除けば、横置きエンジン&F-ダブルウィッシュボーンの貴重な生き残り。

 

ボルボの背後には共同開発と資本提携で結ばれている吉利汽車がいて、この中国メーカーはすでに数年前から欧州市場へ進出を図っている。2000年代に開発競争が加熱して、リーマンショックによって露骨なコスト高に直面してHONDA、MAZDA、PSA、FCAが慌てて使うのをやめた設計だけども、中国市場ではF-ストラットになった3代目アテンザ(MAZDA6)が発売された後も、このF-ダブルウィッシュボーンの初代、2代目アテンザはノックダウンで並行して生産が進められた。提携先の長安汽車の生産でMAZDAの販売にはカウントされていないので「三世代の並行生産」はあまり一般に知られていないけど、要は横置き&F-ダブルウィッシュボーンが中国市場に与えたインパクトはとんでもなく大きいってことだ。2010年以降、中国市場を取ることで立て直しに成功したPSAも先代508のGTグレードにこの設計を残していて2019年まで生産が続いた。ちなみにこの508GTのハンドリングは国政久郎というサスペンションエンジニアの著書「営業バンが高速道路をぶっ飛ばせる理由」で絶賛されている。

 

HONDA、MAZDAアルファロメオ、PSAの2000年代に取り憑いた「狂気」を、ボルボ吉利汽車が現役シャシーとして後世に残した仕事は素晴らしいと思う。日本市場でレジェンド以外に4700mmクラスのセダンでこの設計が選べるという意味で現在のボルボには存在価値がある(決してV40やXC40のユーザーを否定しているわけではありません!!)。ホンダやマツダボルボが使うシャシーが与えられたら・・・とか想像してしまう。

 

 

 

 

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