マウンテン・ゴリラのカーライフ

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Porsche Panamera (2018 / NO1) 「疑問しかない。けれども・・・」

 これ何?説明できる人いるの?

  なんでこんな「不完全」なクルマが世界のラグジュアリーサルーンとして定着しつつあるのだろうか?ポルシェといえばドイツ自動車産業の象徴だけれども、パナメーラというモデルは、デビュー当初から目眩がするくらいに不自然なボデーを持ち、私の知る限りのドイツの伝統からも大きく乖離した異形のまま、昨年の上旬に2世代目に突入した。日本市場においてはメルセデスSクラス、マセラティ・クワトロポルテと並んで、港区、渋谷区あたりでよく見かける高級サルーンの定番モデルとなっている。レクサスLSやBMW7シリーズを差し置いて人気なのはさすがポルシェといったところか。

 

ドイツメーカーの掟

  英国ロールスロイスBMW傘下に収まっているが、なぜBMWは独自のブランディングでロールスのような最高級サルーンを作ろうとしないのか!? そこには2つの理由があると言われる。日本ではヨーロッパの名門ブランドと認識されているBMWだが、欧州の王族・公家の公用車として採用される例はほとんどない。首相や下院議長のクルマには7シリーズもあるが、国家元首となると、インドくらいしか採用例がない。とにかく多いのがロールスロイス、そしてデイムラー。とにかく格式を重んじる欧州ではBMWは相手にされない領域もある。

 

心の病

  欧州随一の自動車産業国であるドイツ製がなぜ注目を集める公用車になかなか採用されないのか!?それはもしかしたらニューヨークのユダヤ人が、しばしばメルセデスよりもレクサスを好む理由と同じだと思われる。活字にするのが憚られるナイーブな問題がそこに横たわっていて、それゆえにドイツメーカーが「国粋主義」的なパレードに使用するハイエンドなサルーンを開発するのはタブーなのだと思う。一般モデルと同じフロントマスクを持つメルセデスアウディは警ら車のような黒塗りの出で立ちで使用されることもあるが、ロールスロイスであるとか、南米諸国で採用が多いキャデラックとフォードのような華々しいデザインは意図的に避けているようだ。

 

だからメルケルが選ばれる

  かつてメルセデスとホルヒという2つのブランドがナチスの公用車として華々しく使われてきた。ゲーリングはホルヒを好んだみたいな話も伝わる。そんなナチスの記憶がドイツ自動車業界にとっては今もなお、自粛の意識に苛まれる「禁忌」として脈々と伝わっているとしか思えない。BMWもまたロールスロイスに取って代わるブランドへと進化しようとは思っていないようだ。100年経とうがそれは消えないものであるから、大それた野望など最初から持っていなかったであろうし、M&Aという選択をしてロールスロイスを支える判断は非常に「穏やか」かつ「健康的」なのかも。

 

ポルシェは最も重い宿命を持つ!?

  話を整理すると、1930年代にはメルセデスとホルヒは、ドイツ流のショーファーモデルを作っていたが、大戦後70年以上に渡って「権力を象徴するようなクルマ」はご法度になった。メルセデスアウディも慎ましくタブーを犯すことなくクルマ作りに邁進している。・・・ましてやナチス党員であったという噂があるポルシェ博士の名前を冠したブランドにプライベートサルーンの域を超えた高級モデルなんて許されるはずもない。もしポルシェがロールスロイスみたいなサルーンを作ったとしたら、それを公用車として採用した組織のトップにはあらぬ疑いがかけられるかもしれない。例のVWの不祥事を書き立てたライターはユダヤ人ぽい名前の奴が多かった・・・ジャック=ユーイングとか。

 

パナメーラはドイツ人の懺悔!?

  パナメーラは、決してアメリカや中国あるいは中東の市場の好みを反映して作られたオプショナルなポルシェというわけではないと思う。ドイツとポルシェが背負いこんで来た全ての歴史の重圧によって生まれたからこそ、あのような理解不能な独特の形をしている。しかしそれには明確な意味があるし、市場はそれを受け入れた。作り手の意図とは違うかもしれないが、パナメーラという個性的なサルーンの誕生には、ドイツの確固たる伝統が刻み込まれているように思う。

 

 

自動車の設計とデザイン

  それに対して何の文化背景も持たない新興国の自動車メーカーは、自由なデザインができるはずなのに、その自由から逃走するかのように、お隣のメーカーと似通った、単なる工業製品として没個性なデザインに陥ってたりする。いや新興国に限った話ではなく、あらゆるレベルの自動車産業で、作り手にある種のタブーを意識させるくらいの抑圧がなければ、世の中を「騒つかせる」いいクルマなんてのは作れないのかもしれない。

 

日本メーカーからは生まれない発想

  スーパースポーツと高級サルーンのクロスオーバーとかいう意味不明な企画。アウディシャシーを使って、911ターボのようなスーパースポーツの走りに近づけるというメチャクチャな発想。他のどんなジャンルよりもNVHに対して神経質になる高級サルーンに、500psって馬鹿だろ。理性的なメーカーならば絶対にやらないだろうけど、「ポルシェだから」っていう不思議なマーケット観で、作る側も買う側も合意してる。400~500psであっても、NVHに圧倒的に強いV12の理想的ユニットを積むならまだわかるけど、V6ツインターボって・・・。

 

トヨタ以外の日本メーカーはパナメーラを大いに研究すべきだ。

  そんな狂気と隣り合わせゆえに、人を惹きつけるクルマになる。ホンダもMAZDAも昔は「狂気」が大好きだったはず。「ポルシェだから」に負けないようなエキセントリックな設計をやってほしいものだ。「私たちはトヨタと同じクルマ作りはしない」と口では言ってるけども、トヨタでは考えられないようなことが何かできているのだろうか!?やはりポルシェは偉大だと思う。

 

 

 

  

 

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