マウンテン・ゴリラのカーライフ

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HONDAインサイト VS BMW3シリーズ 「ブランドの正念場」対決!!

 

↓五味さん「すごい・・・すごい・・・BMW復活だわ・・・」

 

気合十分

どっちもとてもいい感じなんですよねー。ちょっとした巡り合わせなのかHONDAとBMWがかなりニアミスなタイミングでC/Dセグの新型スポーツサルーンを日本で発売しました。どちらも年収1000万円くらいの働き盛りな人々がターゲットになっているようで、長年待たされてこのジャンルのモデルに関して色々と思うところもあるであろう「コア」サルーンユーザーをガチンコで奪い合うことになりそうです。カムリやアテンザといった「ボデーサイズだけ高級車」は、ちょっと日本で乗るのはみっともない!!という「こだわり」の人々のジャッジはいかに・・・。

 

スポーツサルーンが霞む・・・

ここ数年はHONDAもBMWもあまり日本市場向けに積極的ではなかったゆえに、すっかり「本分」ともいうべきスポーツサルーン市場での印象が弱まってしまった。どちらも若い世代からは「ファミリーカー」のブランドと思われている節がある。販売の中心は・・・N-BOXとX1へシフトしている。そもそも日本市場がすでに「スポーツサルーンとは何ぞや!?」ってレベルのユーザーばかりになっているとか。E46とかユーロRとかもはや一般ユーザーにはほとんど認識されていない。かつて一世風靡したスポーツセダンサイズのモデルは、現在の日本市場には実質的に「Cクラス」しか存在しないことになっている!?・・・いや3シリーズはまだそこまで落ちぶれてはいないはず。

 

どこのメーカーも「走り」がどーのこーの

どちらのブランドも「ファン・トゥ・ドライブ」みたいなことを強調する「芸風」なんですけども、最近では「類似品」も多くなっていて、どこもかしこも「駆け抜ける喜び」とか言ってる。キャデラックとかメルセデスとか・・・なんか別のジャンルからも有象無象が集まっている。SUVなのに「走り」とかズーズーしい限りだ。カーメディアからやたらウケている某日本メーカーなんて元々は「フォードの犬」だろーが・・・SUVばっかり作ってんじゃねー。70年代からずっと独立系資本でGTサルーンを作り続けてきたHONDAとBMWから見れば、いろいろな血が混ざった雑種に過ぎない。

 

最善を目指すクルマ作り

さらに調子に乗って余計なことを言ってしまうと、HONDAとBMWこの2つのブランドには、同じカテゴリーのライバル車に「本気で勝てる」クルマ作りをするという共通点がある。どっかの某大手日本メーカーにはどーも最初から頂点など全く目指してないのでは!?と思われるモデルがしばしば見られる。80点主義とか揶揄されてきたみたいだけど、ある程度の性能を確保しておけば、持ち前の営業力でカバーできるわけで、最初から「そこそこ」の性能を目指して作るのも、尊重すべき立派な経営判断ではある。実際にそのメーカーの営業部の人が「三菱のクルマをウチが販売したら全部ベストセラーにできる!!」と言ったとか・・・。

 

売れない理由

これまでもずっと「本気」を出してきたはずのHONDAとBMWなのですが、やや影響力を失っているのはなぜなのか!?ちょっと小耳に挟んだ話のよると、どーも「お魚」「ブタさん」「ガンダム」みたいなキーワードが象徴するように、デザインに対する不満があるようだ。先日も某ネットメディアのレビューでアラフィフのオバさんライターが新型インサイトを「ダサすぎて信じられない!!」みたいな書き方をしていた。なにやらHONDAに対してムカつくことがあったらしいが・・・。

 

ちょっと気に入らないと「ダサい」となる現代人

新型インサイトと新型3シリーズのデザインに関しては特に悪くはないと思う。そんなに「心を鷲掴みにするような感銘的なデザイン」が欲しいのなら、「フォードの犬」だった連中のクルマを買えばいい。ワールドCOTYのデザイン賞で成績上位を出しているのは・・・不思議なことに「犬」だった連中ばかりだ。MとかJとかLとかAとか全部元フォードだ。それらとは狙っているところが違うからHONDAやBMWが「ダサい」ってのはちょっと違うと思うよ。さっきのアラフィフのオバさんライターじゃないけどさ、デザインを「カッコいい or ダサい」の1パラメータで捉えようとすると、正当な評価が難しく誤解を与えるので、プロのカーメディアでは絶対にNGだと思うんですが・・・。

 

 

見方を考えないとなー

デザインの評価とは普通は2つ以上のレイヤーを通してするべきだ。例えば「整合性」と「世界観」の2パラメータを使うことでマトリックスが直線から平面になりより正確な評価が可能になる。新型インサイトも新型3シリーズも「整合性」に関しては非常に丁寧に作られていて高い数値を出していると思う。前述のオバさんライターの酷評につながったのはおそらく「世界観」のパラメータが平均的でしかなかったからだと思われる。HONDAあるいはBMWに対する期待感の高さを考えると、無意識のうちに人々はデザイン面でも独特の存在感を醸す「世界観」の深さを求めるのだろう。それが期待値を下回ってしまったという話だ。インサイトも3シリーズも「整合性・高」「世界観・平均」くらいだ。それに対して話題の現行プリウスは「整合性・低」「世界観・高」なんだと思う。

 

 

HONDAの最新デザイン日本上陸第一号

新型インサイトは、2017年に北米で発売された新型アコード(日本未導入)から始まる新しいデザインを使っている。ギンギラのグリルは日本向けの演出だそうだが、ブラックに塗装されたグリルを持つ米国向けデザインの方が、独特の「塊」な感じが出ていていいかもしれない。日本市場のアコードの置き換えはいつになるのだろか!?typeRのエンジンを使った2Lターボが来たら・・・。

 

 

インサイトの方がプレミアムカーっぽいぞ・・・

300万円台後半からという価格帯で、プリウスは全く相手にしていません!!という姿勢を鮮明にして来た。「本気」で作ればそりゃプリウスとは違うクルマになるだろうし。4.9m級のミドルサルーンとは違ってリアシートの活用はあまり考えていないからサンシェードなど無駄な高級アピールポイントはないけど、プレミアムブランドの3シリーズがリアの仕上げをトランク上部のパネルの変形だけでダックテール状にしているが、インサイトはわざわざ別パーツでスポイラーを付けている。どっちがプレミアムブランドなんだ!?ぶっちゃけインサイトの方がコストかけられているんじゃ!?って気もするけど、スポイラーなんてどーでもいいという人も多いだろう。

 

 

同じくらいのスペックでガチンコ希望

せっかくのHONDAとBMWの顔合わせなんだから、もっと比較しやすいグレードがあったらいいのだけど、インサイトは北米でもHV専用モデルってことになっている。両雄が2Lターボ同士でガチンコになるのは「アコードターボ」と「530i」のマッチアップが実現するまでお預けになりそうだ・・・とか言いたくなるけど、そんな時代じゃないのかなー。インサイトと3シリーズがそれぞれ直4ターボ(300ps)同士でライバルになることを期待したい。最近ではBMWのM系の横置き直4は6250rpmくらいに出力ピークがあるらしい。typeRのターボユニットをかなり意識した設定になっている。どうやら日本にも導入されそうな2シリーズグランクーペ(FFだそうです!!)のハイチューン版はtypeRに宣戦布告する!?

 

 

「高級感」は後付けでしかない・・・

スポーツサルーンとしてのエゴを期待する想いはあるけど、やはりどう見てもインサイトと3シリーズのどちらも企画には「スポーティ」とは別の狙いがある。安易な表現をしてしまうと「プレミアムスタンダード」ってところか。多くのプロライターの自動車レビューにはしばしば不満があるのだけど、そこで無責任に使われる「プレミアム」「高級感」の演出とは、本来クルマの評価とは違うのではないか!?その気になればどんなクルマでも補強して内装を張り替えれば実現してしまう。上から下まで大から小までどのレンジのモデルでも主張できる価値観に過ぎない。自動車メーカーが新型モデルの企画においてもっとも初歩的な選択は、そのモデルを「絶対性能」「官能性」「機能性」「経済性」のどの特性に振って作るのかだと思う。最初から「高級感」で勝負なんて判断はあり得ない・・・これは後付けでしかない。

 

クルマは大雑把に4種類

この4カテゴリーのそれぞれの勝者だからといってグローバルのどこの市場でも売れまくるという保証はないけど、やはり高い評価につながるのはこれらエッジの効いたモデルになる。「絶対性能」ならGT-R911ターボ、NSX、テスラやマクラーレンの各モデル。「官能性」ならフェラーリアルファロメオアストンマーティンの各モデル。「機能性」はマツダメルセデスの各モデル。「経済性」はプリウス、アクア、リーフ、軽自動車などが代表的なモデルが頭に浮かぶけども、日本市場で勝負するモデルはとりあえずほぼ全ての日本車、輸入車がこのどれかの属性に分類できる。2つ以上の属性を追うモデルもあるだろうけど・・・。

 

本質を見て評価したい

本来のHONDAやBMWならば「絶対性能」「官能性」を追うことが期待されているのだけども、現実にはインサイトも3シリーズもコスト、設計、販売規模を考えると、おそらく「機能性」を最優先に追求するモデルだ(もし違ったら笑う)。この「期待=絶対性能/官能性」と「実際=機能性」の差に違和感を感じてしまうか、最初から「期待=実際=機能性」が一致しているか、によってこの2台の印象は大きく違ってしまうのだと思う。あとは「機能性」という属性にどれほどの意義を感じているか・・・レビュアー/ユーザーの力量による。

 

良いクルマ=機能性が高い

「機能性」とは「便利/リーズナブル」の意味ではない、当たり前だけど「快適/スタイリッシュ」の追求だ。これすごい大事ですよねー。まず最低限は街中を走っていて「ダサい」と思われてはいけない。そして軽く試乗しただけで気づくレベルの瑕疵は勘弁してほしい。HONDAのHVも2モーターになって瑕疵は減りましたけど、かつては・・・リコール騒ぎは論外だし、ヴェゼルHVの「Sモード」はとんでもない騒音がしたっけなー。「機能性」には程遠い存在だったけど・・・売れちゃいました。

 

先代までのHONDAとBMWは・・・

「機能性」は、賢くてクールなユーザーをどれだけ集められるか!?に直結するとても重要な属性です。さらに誤解を恐れず言い切ってしまうと、新型インサイト、あるいは新型3シリーズ以前のHONDAやBMWの各モデル(ミドルレンジモデル)は本来追求するべきであった「機能性」において、少々残念な評価しか得られなかった。先代の320dは・・・エンジン音からNGだったのだけど、それをブログで指摘したらやたらとフルボッコにされましたよ。最初からブログ内で「機能性」をしっかり定義してから批判的評価を書けば、まだ与える印象は変わっていたかもしれないが・・・。

 

メルセデスマツダの成功の秘密

素人が言うのはちょっとはばかられるかもしれないけど、「機能性」の追求が上手いブランドには自然とお客が集まる。日本市場に限った話ではないけど、年収1000万円クラスのそこそこ可処分所得がある層を狙い撃ちするのが「プレミアムブランド」だとするなら、4つの属性では圧倒的に「機能性」が大事だ。「絶対性能」「官能性」を追求するクルマには当然ながら大きなリスクがある。それを飲み込んで十分に楽しめるのは年収3000万円クラスの人だと思われる。自分が「雑魚」だとわかっている賢い年収1000万円クラスの人は、「絶対性能」「官能性」に伴うリスクも十分に想像できる。アルファロメオのように1000万円クラスでも所有できる「官能性」追求型のブランドの志は素晴らしいが、今よりもブレイクするにはターゲットの警戒心を解くある種のギミックが必要だと思う。

 

「官能性」から「機能性」へ大胆シフト

10年前には「和製アルファロメオ」とか言われていたけど、2012年を境に方向性を変えたのが「元フォードの犬」ことMAZDAだ。ロードスター用ユニットや各モデルのデザインで過去との繋がりを強調してはいるけど、ファンにはそれなりの葛藤がある。2019年の立ち位置は・・・ちょっと語弊があるかもしれないけど「和製メルセデス」への道を限りなく邁進している。MAZDAが新たにFRのサルーンを発売する頃にはメルセデスは完全に下り坂になると思う。NVH、ミッション、サスペンション、ディーゼルエンジンなどメルセデスの基幹部分に対して、ものすごい進化でキャッチアップしている。そーいえば5年くらい前に若手のMAZDAの操安に関するエンジニアは仕事のために愛車をW124にしたと言っていた。

 

MAZDAを徹底マーク!?

なんでMAZDAの話をしたかと言うと、インサイトも3シリーズも慌てて「軌道修正」してなんともMAZDA的な進化を今回のモデルに盛り込んでいると思われるから。両社の開発者の頭の中にはおそらくメルセデスMAZDAがキラキラと輝いている。藤島知子というライターも「インサイトアテンザにロックオンしている!!」と書いていた。そしてエンジン屋のBMWが・・・メルセデスの直6(3.0L)とMAZDAの直4(2.2L)で採用されている「シーケンシャル・ツインターボ」を導入したらしい。プライドを捨ててまで死に物狂いでメルセデスMAZDAの背中を追っている(ような気がする)。

 

メルセデスMAZDAに勝つために・・・

HONDAとBMWがこれから先も「メルセデス的」で「MAZDA的」なモデルを増やしていくならば、激しい競争になる!?今のように簡単にCクラス/CLAやCX-8が日本でバカ売れすることもなくなるかもしれない。メルセデスBMW、HONDAにはぜひプライドを見せて欲しい。MAZDAボルボといった「フォードの犬」に簡単に負けるのはちょっと悲しいことだ・・・。

 

 「BMWに恨みでもあるのか〜!?」

 

↓五味さん「えっ・・・これブレーキめっちゃいい・・・電動車なのに」 

 

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