マウンテン・ゴリラのカーライフ

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Toyota Crown(2018 / NO1)  孤独な王冠はどこへ行く!?

自動車文化を背負う覚悟のクルマには金を払いたい!!

 

  フランス車が好きすぎる連中は、今でもルノー・サンクのミニマムなリアに夢中。プジョー3008やシトロエンC3なんてそんなに興味はないと思うよ。フランス車好きが存在するなら、日本車好きはもっとたくさん居ていいけど、ルノー・サンクのようなスーパースター的存在と言われてすぐに思いつくのはやはりGT-Rか。

 

  日産はどう考えてもGT-Rを、日本のユーザーではなく、世界のセレブに向けて売りたいと思っているようなので、『日本車の代表』とかされるのは嫌がるでしょうね。日本の自動車行政の現状を考えると、非常に所有しにくいクルマでもあります。やはり日本が誇る高級車クラウンこそがふさわしい。自民党が誕生した1955年に初代モデルが発売されて、もうすぐ63周年を迎える・・・これはいくらなんでも歴史が長すぎる。まだまだ日本の自動車産業の黎明期。マツダもスバルもホンダも4輪車を発売してなかった頃の話。

 

 

 

クラウンが入っていないクルマ選びの本なんて・・・

来年発売されるという新型クラウンが63年目にして『新しい世界観を切り開く』と意気込んでいます。・・・ってこれクラウンがFMCする度にほぼ同じようなことが言われてきたわけで、変なデジャブが頭をよぎっているのだけども、やっぱりクラウンはクラウンなんですよね。そう簡単にユーザー層が変わるわけでもないし、国内専売モデルとしてサイズやユーティリティにもあれこれ制約がある。個人タクシーや警察車両として18系(12代目)、20系(13代目)はそこらじゅうに走っていて珍しくもないけれども、やっぱりこのクルマはかっこいい。来年で終わりになるらしい21系(14代目)も伸びやかなボデーラインがとても良かった。

 

この21系クラウンに喧嘩を売ったのが島下泰久っていう売れっ子ライターで、毎年年末に「間違いだらけのクルマ選び」というシリーズを出しています。昨年暮れに出た2017年版でクラウンをカス扱いにして、この人はいよいよ干されるか!?と思いきや今年も元気に2018年版が発売されました。今年のクラウンの評価はどうか・・・あれ!?ないぞ。そんなバカな。

 

クラウンの評価は難しいですよね・・・

 

21世紀になってからのクラウンにとって不幸だったのは、ライバルがいなくなってしまったこと。市場が独占できたから幸運だという見方もできるけど、トヨタというメーカーは競争にはめっぽう強いから、強力なライバルがいれば進化の速度はさらに早まっていたはず。

 

バブル期のライバルだった日産のセドリック/グロリアの代わりに、フーガが後継モデルとなったけども、このクルマは『インフィニティQ70』として北米市場を目指すグローバルサルーンなってしまった。初代フーガには日本向けにもV8搭載のモデルがあったりしたっけ。今でも50万円くらいのV8フーガ探せばあるよ。エンジンも30万キロ余裕のクオリティだし。でもフーガはクラウンとは似ても似つかない。

 

 

クラウンに近い世界感を持っているのは実はマツダ 

 

マツダもバブル期にはV12エンジンの開発をしていて、幻の高級車アマティが計画されていたらしい。バブル崩壊で経営不振にならなければ、今頃はアストンマーティンマツダのV12エンジンが載っていた可能性も。80年代の初頭から、クラウンに対抗できる車格のHプラットホーム(FR車)の開発が続き、90年代にはTプラットホーム(FF車)も用意。FFのフルサイズといえばアメリカメーカー車だけども、アメ車の原点を作ったのが実はマツダのTプラットホーム。FFで4輪マルチリンク装備。

 

マツダはその下のクラスのGプラットホームが90年代にまさかの・・・大コケ。200万円程度の低価格で3ナンバーの4700mm級サルーンを供給すればそこそこ売れそうなものだけど、FFシャシーが災いしたようで、当時の3ナンバーはFR以外は認められなかったらしい・・・。大失敗のGEプラットホームの後、2000年代になってマツダは、G系にT系の高性能なアシを使ったGGプラットホームで初代アテンザを発売。もちろん欧州で3シリーズ、156、406、アルテッツァを圧倒・・・。

 

しかしマツダは「スカイアクティブ時代」に突入しG系プラットホームを放棄。再び混流生産を軸としたマルチな「スカイアクティブシャシー」で、3代目アテンザを作成。これって本質的にはGEクロノスの復活じゃ!? ちょっと話が逸れたけど、90年代のGEクロノスの大失敗に端を発する絶不調によって、EセグセダンのTA系ミレーニアをあっさりと店じまいして終了してしました。セルシオよりいいサス使ってたのにな。

 

 

クラウンとそのライバルの進化が・・・今の世界の高級車を作っている

 

ホンダ・レジェンドはもうバブルの頃から「クラウンとは別路線」であることをはっきりと標榜していていました。他のメーカーと同じクルマを作ることはしないホンダなので、フルサイズセダンをスーパーカーの走りに近づけようと本気で不毛なことにチャレンジしていました。しかしそれは現在のAWDフルサイズセダンの世界的なブームを完全に先取りしていたと言えます。

 

他にも三菱ディアマンテやホンダ・インスパイア(北米アコード)などありましたが、いずれも日本マーケット的な「中流志向」で、クラスレスな内外装であり、高級車である主張はあまりなかったですが、セダンの販売不振ですべてが海外マーケットを狙ったグローバルモデルになってしまいました。

 

ノルトシュライフェ に遠征した新型クラウン

 

ライバルが業界再編の荒波の中に飲み込まれていく中で、クラウンは売れ続けました。それなりの社会的肩書きを持つオッサンが、無難でフォーマルかつ高級感あるクルマをリーズナブルに選ぶとやっぱり439万円のクラウンのHVになるのかな。381万円の2.5Lモデルで十分かも。デザインも風化しないし。コスパ抜群。

 

そんなクラウンの新型モデルは『ニュルブルックリンクで走りをテストした!!』とトヨタが宣伝しています。いよいよ欧州で販売するのかな!? レクサスがあまり相手にされない格式高い欧州市場においてトヨタインパクトを与えようという意図がある!? 提灯か釣り籠を思わせるギミックのサスは、もう15年前のクラウン、マークⅡの乗り味ですけども、それとは真逆の塊感あるアームがとってもゴツい、ドイツ車かジャガーを思わせるサスを付けたクラウンは「どこの車」になるのだろうか!?

 

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