マウンテン・ゴリラのカーライフ

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レクサスLC は過去と未来をつなぐ

ジャガーXE-SVプロジェクト8

ジャガーが何やら『派手』なことをやっています。XEをベースに5L・V8スーパーチャージャー600psのエンジンを載せたスペシャルモデルを限定で市販(2000万円くらいらしい)。その性能を示すために、ニュルブルックリンク北コースで4ドア車最速のタイムを打ち立てたとか。それまでのトップタイムがアルファロメオ・ジュリアQVですから、新興プレミアムブランドにとってニュルはマーケティングに不可欠な場所になりつつある!? 

 

  FR車世界最速を求めて徹底的な改良をした結果、同じジャガーのFタイプ最速のAWDモデルより0-100km/hが速くなったらしいです。RWDのサーキットモデルとしては、911GT3とBMW・M4GTSが有名ですが、この2台のドイツ車とジュリアQVをジャガーが軽く飛び越えたのは見事です。日産がかつて構想して見送られた「インフィニティQ50オールージュ」のコンセプトが、欧州メーカーで広がってます。もしGT-Rのユニットを積んだスカイラインがすでに市販されていたら、アルファロメオジャガーもすっかり行き場を失っていたかもしれないので、開発中止は結果オーライだったのかも。

 

停滞していた市場が動き出す

一体どれくらいの潜在ユーザーがいるのかわかりませんけども、高性能GTセダン/クーペの新型モデルが目立ちます。ちょっと反応が鈍い日本市場でも、VWアルテオンの緊急参戦でちょっとは市場が活性化されつつあるようですね。ユーチューブでは盛り上がっているように見えるけど、実際に競争率は上がっているのでしょうか!? 大雑把には『堅実派』『ハイテク派』『スーパースポーツ派』の3種類に分けられそうです。

 

『堅実派』だからってバカにすんなよ!!どれだけ予算内で具合のいいクルマを作れるか!!ってのは、自動車メーカーの実力を測る最良のスケールだと思いますよ。『トヨタ・クラウンアスリート』『メルセデスCクラス』『BMW・3シリーズ』の日本市場3大メジャーセダンに対して、新型の『VWアルテオン』と戦略価格の『アウディA5(FFモデル)』が戦いを挑みます。このクラスのユーザーはとにかくドイツ車好きが多いですから、あれだけ話題性があって『ハイテク派』としても十分に通用しそうなスカイラインアテンザはやはり主役になれなかったですね・・・。

 

日本市場でも好調なギブリのベースグレード(V6モデル)は、バカ高いですけども、基本的にはクラウンみたいなクルマですね。なんで売れるの!?V8ツインターボのギブリSはフェラーリの香り漂う高回転ターボが『高性能』を醸し出してますけども、V6とV8では月とスッポンくらい違うクルマ。やっぱりドイツ車が一番『堅実』なんでしょうけども、そこに待った!をかけるのがホンダシビックとトヨタカムリ。乗り出しで300万円台まで値引きするというCクラス/3シリーズとガチンコですねー。まあ好みの問題か!?

 

カーエンスーが疼きだす

『堅実派』はどうもワンパンチ足りない印象が拭えないですね。エンジン&ミッションは他のモデルとの共通が当たり前の『メーカー都合』が、そのままスペック表にデジャブな数値として並んでしまいます。もうそれだけでカーエンスー(マウンテンゴリラ)的には萎えてしまう要素が多いですけども、ビジネス用途で(堂々と)経費で買うクルマとしてはメンテナンスも楽ですし、その価値には十分に納得できますけどね。『堅実派』では物足りない思いが蓄積したエンスーのアンテナに引っかかってくるのが『ハイテク』&『スーパースポーツ』なGTセダン/クーぺ。

 

『ハイテク派』の現行モデルは・・・『ホンダレジェンド』『テスラモデルS』『BMW・M5』くらい。とにかく大衆車には載せられないスペシャルなコンテンツばかりを詰め込んだクルマこそが『高性能GTカー』と呼ばれるべき。いわゆる『ボンドカー』のイメージに近いヤツです。もちろんこれまではそのイメージのど真ん中にいたのはアストンマーティンでした。DB11が好調でグローバルで大幅にマーケットを拡大しているようですが、裏を返せば『ハイテク』を求めるユーザーは世界に結構多いってことじゃないでしょうか!?そして大手メーカーの強力なライバルが不在というのもあるかも。

 

レジェンド、M5、モデルS・・・なんでフルサイズセダンが、トルクベクタリングでコーナーリング性能を向上したり、FRのハンドリングとAWDの加速を両立させたり、挙句の果ては911ターボやGT-Rを超える0-100km/hタイムを叩き出したり、する必要があるのか!?ってツッコミどころが満載なんですけども、それがあるからお金を多めに出そうという気になる病気(=エンスー)はまだまだ世界を覆っています。賢い人でなくても『日本の道路では不要』とわかりますけど・・・いやいや日本でも世界でもほぼ不要なスペック。

 

レクサスの新型には『メッセージ』がある!?

サプライヤー主導の開発が定着している中で、ハイテクなセダンを作るのはなかなかハードルが高い。そして巨大メーカーであればあるほど、部品購買部の発言力が強すぎてハイテク車は作りづらいらしいです。(個性が期待される)マツダくらいの規模でもなかなか採決が下りないらしいです。世界トップ20くらいのメーカーはやりたくてもやれない。だからこそアストンマーティンやテスラがニョキニョキと成長できる土壌があるんでしょうけど。そんな中で久々に出てきた(出てきてしまった)のが『レクサスLC』ですが、このクルマはなるほどいろいろ考えて作られてますねー。

 

1300万円の『LC500』と1350万円の『LC500h』が同時に発売されていて、片方はV8自然吸気、もう一方はV6ハイブリッドのユニット。なんだよトヨタの手持ちのユニットを使っただけかい!?と最初は思いましたが、あれ!?HVの方が50万円高いのはなぜだ!?例えばGSを例にとると、5LのV8を積むGS-Fが1112万円で、3.5LV6ハイブリッドのGS450hが742万円だっていうのに。

 

GS450hとLC500hの大きな違いは『ミッション』と『モーター出力』だそうです。HVの方が高くなっているだけあって、トヨタが5年かけて作ったというLC500h用の特別なTHSの出来は素晴らしく、このモデルの価値をしっかり担保しています。ありそうでなかった全能感溢れる未来的な変速機の登場。ボンドカーのミッションってこんなイメージかも!! HVの研究で先行しているだけあって、どのメーカーもまだ手をつけていなかった領域にレクサスが初めて突入したと言っていいのでは。

 

レクサスによる『GTカー研究』の成果!!

 

ちょっと前のRC/ISのFスポから可変ダンパーに手をつけたレクサスですが、2トン級のLCは安易に跳ねないので、安っぽい挙動はないです。高級車として仕立てるためにわざわざ重くしたとしか理解できない。とにかく『ミッションとサスペンションへのこだわり』つまり現代に置いて自動車を快適なものにする指標において高いアベレージを狙ったクルマです。

 

そして対照的なパワーユニットを見ても明らかですが、このクルマの出発点は『古き良きGTカーの復興』と『未来のGTカーの原点』の両方を同時に実現してしまったことに価値があると思います。BMWのE39M5とi8くらいの振り幅を1台にまとめてしまった!!E39の自然吸気V8が好きな人も、i8のモータートルクが好きな人もまとめてターゲットにしてしまおう!!というのはレクサス(トヨタ)らしいですけども、『GTカーをは何か!?』を見事に総括した1台になっている。そういう意味でGT-RNSXよりも価値があるのかもしれません。

  

 

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