マウンテン・ゴリラのカーライフ

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ホンダは『何』と戦っているのか!?エンスー的ホンダ論

ホンダの量販エンジンには「魔法」がかけられている!?

 

なぜか日本のクルマ好きだけがあまり知らない事実ですけども、世界は「ホンダのエンジンは異次元」でありあらゆるメーカーを凌駕したものであると認識しています。大手メーカーが作るガソリンエンジンレブリミットは、自然吸気エンジンで6000rpm、ターボエンジンで5000rpm程度ですが、ホンダのエンジンは、自然吸気で9000rpm、ターボエンジンでも7000rpmに達します。国内のホンダ車はHVを除くとCVTが主流になってしまったので、もはやスポーツモデルでしか味わえないものになりつつあります。

 

なぜホンダは高回転エンジンにこだわるのか!?それは創業者である本田宗一郎の本を読むまでもなく、ホンダというメーカーの特殊な立ち位置を考えればすぐにわかります。ホンダが創立されたのは終戦後であり、最初の20年余りは二輪車専門のメーカーでした。トヨタ、日産、三菱、マツダ、スバル、ダイハツなどホンダ、スズキ以外の他のメーカーは戦前からモータリゼーションを担っており、戦争にも協力しました。スズキも生産こそしていませんが、戦前から4輪車の生産を計画していたようです。

 

つまり最後発の4輪車メーカーだったホンダが、通産省主導のメーカー合併の波や、同業他社からの理不尽なバッシングにも耐え、ロナルド=レーガンの日本車輸入規制をも乗り越えて、奇跡のような成長を遂げた原動力は、おそらく世界が作れないようなエンジンをいくつも開発してきたからだと思われます。そして今もその伝統は続いていて、トヨタの半分以下の売り上げ高ながらも研究開発費はトヨタを上回る水準で計上し続けています。

 

 

不朽の名車・初代NSX

1990年バブルの真っ盛りに登場したホンダのスーパースポーツNSX」。日本の大衆車メーカーが、フェラーリを名指しで挑発しつつ「ジャパニーズ・スーパーカー」として発売したわけです。同じことをアメリカ、韓国もしくは日本の他のメーカーがやったらどうなったか!?おそらく「ハリボテ」とか言われて終わったことでしょう。

 

好景気にわくアメリカの幾多の零細メーカーが今も細々と作っている「スーパーカーもどき」は全くフェラーリの相手では無いです。アメリカ以外では誰も知らねーし。しかし初代NSXはどの地域においても決して「ハリボテ」といった低評価はされなかったです。2007年に日産がスーパースポーツの新世界基準として発売した「GT-R」でさえも、欧州スーパーカーにある気品・官能が絶望的に欠如しているという厳しい指摘を欧州からもらったのに。

 

初代NSXは「フェラーリに対峙する存在」と認められ、フェラーリを過去のものにしたと言わせるほど完成度が高かったです。当時のホンダの役員は「フェラーリは博物館向け」と尊大に言い放ち、その言葉通りに今も同年式のフェラーリよりも「NSX-R」は高値で取引されています。デザイン、エンジン、トータルバランスの全てのパラメータにおいてフェラーリを抑えることができたのは、言うまでもなくホンダがエンジンの「魔法使い」だから。

 

それに加えて、フェラーリを決定的に上回るために必須だったアルミボデーを製造するためだけに専用工場を栃木県に建てて、アルミ加工用の水力発電所も併設しています。今ではとっくに手放しましたけども。2代目NSXの開発&製造は北米の拠点で行われています。

 

 

全ての『ドライブ中毒者』に叩きつけたtypeR

 

1995年にインテグラtypeRが、1997年にはアコードtypeRとシビックtypeRが登場します。この3つのシリーズは世界を変えてしまいました。全てのライバルメーカーが全くやる気をなくすほどに凄まじい「ホンダのギーク感」が目一杯に発揮されたモデルとなっています。何だかデザインもそんな感じ。クルマが貴族からオタクのものになったのはこの頃からだと思われます。200万円台のスポーツモデルにフェラーリ並みの9000rpmクラスの高回転自然吸気ユニットって・・・いくら何でもやりすぎだろ。

 

アルファロメオも、アウディも、BMWもこのホンダの暴挙にはもうついていけない。BMWアウディも必死に頑張って2000年代の中盤にはV8自然吸気で8500rpmくらいのエンジンを完成させましたけども、すでにホンダから10年以上は遅れていたし、さらに搭載されたのは1000万円超の選ばれたスポーツモデルだけでした。ホンダは高性能ユニットのクルマを量販車価格で提供するから「魔法使い」なわけです。

 

多くの自動車メーカーがスポーツモデルに興味を失ってしまったのも、クルマ離れが急速に進んでいるのも、結局のところは「ギークなホンダ」が20世紀の終わりに全ての秩序をぶっ壊してしまったからではないか!?もちろん決してホンダが悪いわけではないですけどねー、単に他のメーカーがクソなだけだ。

 

S2000がオープンスポーツ市場を荒らす・・・

 

1999年に登場したS2000。自然吸気Vテックの官能的なフィールを、開放的な2シーターオープントップで味わうというハッピーな企画のスポーツカーです。日産もBMWアウディも乗用車のシャシーとエンジンを流用して、同様のスポーツカーを仕立てましたが、そもそも1600kgくらいのナンセンスな車重ですから、全くスポーツカーとしての「走り」が演出できなかった。あのポルシェでさえも。このジャンルのオリジナルとされるマツダ・ロードスターのフィロソフィーを忠実に受け継いでいるフォロワーはS2000だけ。

 

軽いボデーを跳ねないように走らせる技術。これが無いメーカーには280psで1200kg前後のRWDスポーツなんてとても無理です。レクサスもBMWも1700kgで300psくらいのモデルはいくらでも作りますけども、それ馬力は上げられても、車重はもう下げられない。280ps&1200kgを実現しているのは、ホンダS2000の他は、マツダRX7と日産S15シルビアくらい(いまでは保安基準が厳しくで実現不能!?)。そして自然吸気で実現しているのはS2000だけ。もはやこれはドイツ車が立入れる領域では無い・・・。

 

 

ホンダが通った後はペンペン草も生えない・・・

世界のどのメーカーよりも真面目で、どのメーカーよりもスピード感を持って様々な問題を克服してきたホンダが優秀すぎるのはよくわかります。ホンダの良さがわからない人は、間違ってもクルマを語ってはダメだろ。何もわかって無いと同じだ。でも「ホンダレジェンド(2代目・1990年)は、BMWの最高傑作であるE39型5シリーズのデザインをパクった!!」とか言っちゃうような、「全てが間違っている」だけのBMW好きなオッサンがいるんですよ・・・(ちなみにE39の発売は1996年)。

 

ホンダがすごすぎる故に、ホンダがまるで存在しないかのように振る舞う人々。例えば老舗雑誌の「カーグラフィック」は、現行Eクラスの発売に合わせて、「700万円台セダン」を揃えたジャイアントテストを行いましたが、その中でも桁外れに速いのがホンダ・レジェンド(680万円)です。1800kgの車体を直4ターボで引っ張るドイツ勢は、0-100km/hのタイムはプリウスとほとんど変わらない8~9秒台。それに対してレジェンドは4秒台ですから、もうお話になりません。そして「カーグラフィック」が加速テストで下した結論が「レジェンドは早すぎるので反則!!最下位とします!!」。・・・は!? もうドイツ車もカーメディアもいらねーよ!!クズどもは、ホンダの視界から消え失せろ!!

 

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