マウンテン・ゴリラのカーライフ

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欧州自動車文化を破壊するのは・・・メルケル!?

 

ドイツが自動車文化を破壊

もしかしたらとんでもない言い分かもしれないが、ボッシュやコンチネンタルといったドイツの国策サプライヤーが跋扈するようになって、欧州車の魅力は極限まで低下しつつあるように思う。欧州で行われる特別なクルマ作りとして、イタリアには依然として手組みエンジンによるスーパーカー産業があり、ポルシェは伝統のボクサーを進化させ続け、イギリスではジャガーがプライドを示すエンジンを作り続けてきた・・・が、この3つの輝きすら徐々に失われつつあるようだ・・・。

 

ガヤルドでドヤ顔ってどーなの!?

ランボルギーニカーシェアリングなどが都心で普及しつつあるらしく、都内を走ればそこら中で見かけるようになった。誰でも楽しめるスーパーカー・・・もどき。2003年のガヤルド登場によりランボルギーニは魂を売り渡した。伝統が息づくことが全てではないかもしれないけど、アウディ傘下になったランボルギーニのエンジニアリングには、アウディの影響が大きく見られる。アウディは1990年代以降にアルファロメオやホンダとともに世界最高を誇っていたエンジンにおけるピストンスピードと、それをロングストロークで使う変態的な設計を持ち味としていたが、その技術的なピークをこともあろうか別文化のスーパーカーに無理やり植えつけてしまった。ロングストロークによる高回転技術をランボルギーニはV10&V8で大いに取り入れた。

 

イタリアの名門は朽ち果てた?

ショートストロークで気持ちよく回るエンジンの官能性こそが、フェラーリの商品性の全てだとエンツォは言ったらしい。そんなフェラーリを超える商品性を目指すスーパーカーブランドとして、十分に認知されていたランボルギーニは、アウディ傘下になりそのクルマ作りを変容させたことから、「ドイツ風味」のスーパーカーブランドと見られるようになった。そもそもドイツにスーパーカー文化などはなく、あるのはトヨタを真似したような堅実性ばかり。フェラーリのユニットにトヨタのエンジン技術を取り入れました!!みたいなロングストロークV10。アウディがビジネスの関係でこれ以上追求できなくなった夢の続きをランボルギーニに背負わせるのは結構だけども・・・。

 

ACミランにドイツ人監督!?

さらにアウディがそのままランボルギーニのラインナップに移植されウルスというラグジュアリーSUVが登場した。305km/hで走ると公称しているけど、特別なタイヤが必要なのでは!? このクルマではアウディシャシー&V8エンジンがそのまま使われている。ごくごく乗用車的なユニットであり、パワーピークの6000rpmは、シビックtypeRやジュリアQVにすら遠く及ばない。これがランボルギーニ!?ちょっと過剰反応かもしれないけど、東京ディズニーランドが『進撃の巨人』とコラボしちゃいました!!みたいな救いようのない台無し感が漂う・・・。

 

ポルシェの作られた利益率

世界一の営業利益率を誇るポルシェは、カイエン、パナメーラ、マカンといったアウディシャシー使用モデルを順次発売することで実現した。ポルシェが独自に何かを作った訳ではなく、アウディが開発費用を焼却した設計を使って、販売上の都合でポルシェのネームバリューでただただ安売りを仕掛けただけである。さらにVWグループ全体で見れば、ウルスとは新しいネームバリューの安売りによる二匹目のドジョウに過ぎない。伝統のボクサーユニットにもターボ化&電動化が待った無しで進行している。ポルシェの自然吸気ユニットを楽しめるモデルは911GT3だけになった。あらかさまな収奪!?全てが商業主義的であり、クルマ文化とクルマ好きは最もエンスーなブランドにも踏みにじられていく・・・。

 

ジャガーにドイツエンジンは・・・!?

ジャガーはフォード傘下を離れた2010年頃に開発&投入してこれまで使ってきた。そんなブランドの代名詞でもある、自慢のV8とV6のスーパーチャージャーユニットが廃止されるらしい。次世代のジャガーの高性能モデル向けユニットの供給元はBMWになるとの報道が出ている。『S63』と呼ばれるM5用のV8ユニットがFタイプやXJのハイパフォーマンスタイプに載るらしい。ドイツメーカーのエンジンが傘下ブランド以外に供給されるパターンといえば、日産スカイラインメルセデス製直4ターボがあるけども・・・。

 

高級車エンジン車ほど設計過程を非公開

日本市場では壊滅的であり、アメリカ市場でもV8エンジン搭載の大型モデルの販売が減っている。各メーカーともにV8/V10/V12エンジンの存続には後ろ向きなようで、高級ブランドでは、ロールスロイスBMWベントレーアウディマセラティフェラーリといった具合にエンジン供給ラインの確保を前提にM&Aや提携が行われている。いわゆる欧米型合理主義ってやつなのだろうか・・・。

 

 

官能か?コストか?

フォードとの縁が切れてV8はおろかV6すらも持て余しつつあるジャガー=ランドローバーにとってBMWからのエンジン供給は好都合だったのかもしれない。ジャガーのV8&V6は実用的な乗用車向けエンジンとしては極めて優れた性能を持っている。フェラーリマセラティをカウントしないならば、V8の中では官能的という意味で最良のユニットだった。ジャガーBMWが上級エンジンで提携するならば、ジャガーエンジンによる統一が良かったんじゃないか!?という気もする。

 

ジャガーBMWと提携せざるを得ない理由

6気筒に関しては、直6とV6の違いこそあれ、5500rpmクラスのS55に対して、ジャガーV6スーパーチャージャーのパワーピークは余裕の6500rpmであり、ポルシェ、アルファロメオ、ホンダが相手でも遜色ない出来栄え。このエンジンが消えていくのは悲しいことだ。もしかしたらこれはブレクジットの影響なのかもしれない。ジャガー=ランドローバーはスロバキアに新工場を作り、ホンダ系列のアルミボデー設計サプライヤージーテクトもジャガー=ランドローバーの大規模プロジェクトとさらなる欧州拡販のために、ほぼ同じタイミングでスロバキアに進出した。スロバキアで組み立てるなら・・・BMWという選択は妥当。

 

 

長期政権の理由

EUに関する政治がらみでインド資本のジャガー=ランドローバーは、ドイツ近隣地域に移転。ほんの10年前にイギリス政府の産業振興策の補助金レンジローバー・イヴォークを作り大ヒットさせた美談はとっくに霞んでしまった。気がつけば『ドイツ国策産業』(=メルケル・カーズ)の周辺企業になってしまったようだ。EUを主導するメルケルは、ドイツメーカー車を中国で大量に売りさばくためにほぼ全ての政治生命を捧げた。結果ドイツ産業は潤いG7サミット首脳でも断然の最長老になるほどの長期政権を築いた。結果論かもしれないけど、サッチャーレーガン、アベ、トランプを上回るレベルで自国優先主義を貫いている。

 

ゴーン事件の黒幕は・・

ブレクジットでイギリス自動車産業の自助努力は水泡に帰し、カルロス=ゴーンのスキャンダルでマクロンルノーはテンテコ舞いになった。もしルノー日産が解消されると、新たな日産の欧州拠点は一気にスロバキアポーランドフィンランドといったメルケル勢力圏に収まるのかもしれない!?既にイギリスからルノーの本国生産拠点へブレクジット対策として日産車の生産は移転することになっていたらしいから、すでにメルケルの計算通りに第1章は進んでいたのかもしれないが・・・。

 

メルケル・カーズが世界を飲み込む

イギリスにはホンダと欧州フォードの生産拠点があるけど、これらもEU圏内へ移すことになりそうだ。先日の報道ではフォルクスワーゲンとフォードが広域的な提携を樹立したらしい。メルケルの外交関係で有力なのは中国とフランス。ドイツ、フランス、中国・・・現在の欧州の主要なメーカーは全て、この3つの枢軸国に取り込まれている。例外はフィアットグループだけ!?ランボルギーニジャガーの魅力が褪せるという表層の裏には、極めて有能なプランナーによって資本関係がスマートに統合されているという驚愕の事実。そしてメルケル・カーズはさらに拡大の一途を辿りドイツ自動車産業を潤すことになるのだろうか・・・。

 

「BMWこそが『欧州車』という時代はとっくに終わった・・・」

 

 

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